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2019-09-16

下田山塊の宝石 光来出沢①

2019.9.14~16

滝や沢の活動において、私が最も尊敬しているのは滝いろの江戸切子さん。
私に沢の楽しさや、滝めぐりの限界とその先の世界を教えてくれた師のような存在だ。

今年は江戸切子さんとは違ったアプローチで、なおかつ重厚な活動を一本!と思っていた。それはもう「光来出沢」しかないと決めていた。

光来出沢は下田山塊の盟主「粟ヶ岳」をぐるりと囲むように下る沢で、豊富な水量とエメラルドグリーンの美しい水が特徴。

9.14

朝、tkoさんと合流し、私のレンタを粟ヶ岳の「五百川登山口」にデポ。
tkoさんの車に移って、笠掘ダムに向かいます。
笠掘ダムでは、先に着替えてる沢ヤが2組、内一組は、あの豊野さんのガイドグループでした!最近はすごい人によく会うなぁ。

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笠堀ダムを出発します。今では心強い仲間もいて、私の計画に喜んで乗ってくれる、ありがたいことです。

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今回の同行はtkoさんとMさん。2人とも何度も活動し、気心の知れた仲なので安心。湖の右岸にある道は荒れているので、池の縁を歩きます。

ヒルは見ましたが吸われませんでした。

ちなみに、ダムの天端は途中に柵があって、思い切り「立ち入り禁止」となっています。今後はさらに厳しくなり入れなくなる可能性もあります。

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Mさんはドブのように汚い湖を泳いで横断し始めた… 水が口に入るとくそ不味いらしい(笑)
tkoさんと私はへつりで何とか通過し、1.5〜2.0時間くらい?で光来出沢のバックウォーターまできた。

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あのドブのような湖が嘘みたいに澄んだグリーンの清流。水量も多く、最高の景色!「よっ~!こうらいでぇ~!!」

おそらく平水だと思うが十分に水量が多い。

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いよいよ泳ぎの連続区間だ、冷たい水に筋肉が硬直!

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長い泳ぎの淵はMさんが華麗に泳いでゆく、右岸の窪みで休みながら進む。

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ここでtkoさんの足が攣ってしまう。なんだか私も攣りそうな予感がする。

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右岸にウルイサドリを見る区間は歩いて進む。

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Mさんは泳ぐのが好きらしいので敢えて泳いでる。

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見事な側壁。

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その後、水量を2分する「大川」を右に見ると、いよいよ下部ゴルジュスタート!

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あまりの美しさに皆さん笑いが止まらない!

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先に落ち込みが見える。ここは「コガ滝」でトポによると「右岸のハングにある残置にアブミスリングをかけて突破」とのことだが…

残置はどこにもない…でも空身で普通に登れるので問題なかったです。

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この滝は過去に死亡事故が起きている滝で、巻き込まれると逃げ出せないらしいので落ちてはなりません。Mさんは緊張の面持ちでした。

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白く光る美しい花崗岩をエメラルドグリーンの美しい奔流が最高の景色だ!

ここに来て私も足が攣ってしまった。両腿が痙攣し、歩けない。何故?水が冷たいから?600km以上運転(松本の現場→埼玉→下田)してるから?

とにかくこの日は男2名の足が攣って、攣って大変でした。

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側壁は低いものの、光来出沢オンリーワンの景色に皆うっとり、しかし通過はそこまで簡単ではないです。

Photo by tkoさん

トマの風の元会長さんである手嶋さん著書の「沢登り」はモンベルや石井などよく売っていて、手に取った方も多いでしょう。

私も愛読しています。あの本の表紙はちょうどこのあたりですね。

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水勢もなかなか、足が痛いよう。

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へつって進んだり。

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ジャンプしたり、登ったりして進みます。この区間は本当に美しい、会越の室谷川本流によく似ているが ここはもう少し規模が大きい。

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私の心にあった心象風景はまさにこの景色!光来出に求めているものがあった! 一生忘れない心に刻んだ溪景色。

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しばらく続きます。

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突如として神殿のような造形のゴルジュが出現。

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かなり狭く絞られていて、足が攣って泳ぎに今一つ積極的になれないtkoさんと私は右岸から上に行った。

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Mさんは元気が良いので特攻して行ったが途中で流れてきた。

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見たことないけれど、割岩沢にある「ジッピ」のような地形。

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潅木に残置スリングがあり、懸垂すれば戻れるが 50mも先に行くと越えられない5m滝にあたりどの道巻くことになる、足も痛いのでこのまま右岸の道を行きましょうと。復帰しないで5m滝上まで巻いてしまった。 今思えば少し勿体無かったかなとも思うが、当時は足がマジで痛かった…

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5m滝は道から見えて、越えたあたりから15m懸垂で川に戻る。この沢、綺麗すぎる!

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間も無く現れたのは、広大な壺と屏風のような岩盤を持つ広大な空間「白根丸渕」

下部ゴルジュを省略した場合、ここが最初のハイライトになる。滝としてみても極めて美しいところです。

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栃ノ木沢出合いの滝と淵。

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ゴルジュは定期的に現れて、本当に飽きません!

一部区間が綺麗な沢は結構みてきてるけど…ここまで見せ場が続く沢はなかなかないと思う。釜川や尿前も常にハイライトだったけれど、趣がまた違いますね。

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断続的に泳ぐ箇所もまだある。

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東又沢の出合いより手前で泊まることにした。上写真の右岸側は砂地で最高のテン場です。

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tkoさんが腕に縒をかけて作ったご飯を美味しくいただいて、夜まで焚き火を楽しみながら下田の懐で眠りについた。

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非常に長いので、2.3日目は別記事にします。

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