toggle
2024-07-21

大槌川 折合沢

2024.7.21

関東~東北の太平洋沿岸は沢登り不毛地帯だ。
岩手沿岸の三陸地区は海岸から平野部を経ずに北上山地の茫洋とした山並みが広がっている。

急峻な山はたくさんあるし、沢だってたくさんある。なのに沢登りの対象とされている所は五葉山の桧山川くらいだろうか。それだってここ数年で知られるようになった沢である。

今日は三陸方面だけが間違いなく天気が崩れない予報だった。こういう機会はなかなかないと、三陸の候補となっていた大槌川支流の折合沢(あわせ沢)に訪問してみた。

折合沢の情報はほぼないが、三陸滝見隊という滝探し隊が途中まで入っているようだ。

ガタガタで状態の悪い林道を入って、高滝分岐の先で入渓 ともかく暗く、やや雑然とした印象だが、ナメや小滝が続き、渓相は桧山川ととてもよく似ている。

ヌメヌメのナメがお出迎え
三陸では規模の大きな沢
7m滝は見事! 右岸にロープあり

最初の顕著な滝は7mほどの幅広滝だが、なんと左側に残置ロープが括り付けられている。三陸滝見隊の残置物なのか、地元の釣り師によるものなのか。情報がないから人跡は殆ど無いものだと思っていただけに、残置ロープは正直興醒めした。

10mの豪瀑 素晴らしい
岩盤の発達した様相
幅広滝も美しい

次は岩盤が発達した10m滝 遠くまで飛沫が舞い、かなりイカつい滝 左から簡単に巻くが例に漏れずロープが設置されている。こんなところまでくる人がいるもんなのだ。

非常に美麗な6m滝
規模は小さいが素晴らしい姿形
ヌメりには要注意

この後もいくつかの簡単な滝を越えるとしばらくはナメやゴーロが続く。 すごい蛇行する沢だからゴルジュもあるだろう思ったが、ただ蛇行しているだけのようだ。

時折、おっ、となる景観やナメ、浸かるトロ場などあるが、長くヌメるナメゴーロに見切りをつけて帰りたくなる。するとそこで滝が現れて、「まだまだあるよ?」と沢が語りかけてくるのだ。

ゴルジュ風だが通過は容易
鬱蒼とした渓谷を行く
くずみん、泳ぐ!
支流の3段滝
ナメが美麗な区間
三陸最大規模の折合ゴルジュ

様子が変わったのがCo590 両岸とも高い3段の滝が現れる 下段の5mは簡単に登れるが、中段8m 上段6mは我々では手に負えないゴルジュとなっている。

とうとうゴルジュでたか~と思ったが、登れず右岸を高巻く。 沢に復帰する斜面の中腹にまたもfixロープ発見 それも100m以上にわたって木々に張り巡らされている。

やっぱり意外と人臭い… しかしこの上も滝が連続していて三陸では稀有な渓相となっている。

8m、6mと続くが直登不可
小気味よい滝が続く
快適な小滝登りが嬉しい

巻き終えたゴルジュの先もミニゴルジュが続き甌穴状に抉れた滝などがある。この区間は好感触な沢登りが楽しめる。

シャワーでグイグイ
三陸ではトップクラスの沢だ
森に消えてゆく源頭

Co680の二俣は右俣が進路だが、本流の左俣にナメがあるため偵察 ナメの後、滝が2.3続き凡流となった。
戻って右俣を進む、数個の小滝があるボサい沢となったので廃林道に抜けて下山。

途中から尾根を下ってショートカット 最後の最後にポムチムが崖から4m滑落するも幸い無傷だった。

林道を2kmほど歩いて車に帰還 こんな片田舎の沢だが15km歩き、あ〜疲れた。 車2台なら中山沢を下降すれば下山は早いだろう

大槌の隠し玉だった折合沢は、残置ロープなど多く意外と人臭くて萎えた。ただ、前半の滝群や高巻いたゴルジュは素晴らしい迫力があり、結構良かった。内陸が天気悪くても沿岸は晴れていることも多い。そんな時の候補としてどうだろうか? 期待半分でいけば相応に楽しめる沢には間違いない。

沿岸部の沢なので雪の影響は少ない、東北に貴重な早い時期から入れる沢として知っておくと良いかも。 
あとは宮古の川井地区と早池峰らへんをいってみようか〜!

くずみん付き合ってくれて有難うございました!

タグ:
関連記事