朝日連峰 朝日俣沢・岩魚止沢
2025.9.14-15
3連休の今回はいつものKCと紀伊半島彷徨クラブのBOSSわんこさんと共に飯豊の沢へ行く予定だったが、見事な大雨予報で南アルプスの沢に転進した。KCと神奈川で合流し、畑薙まで長距離移動したが無情にもここでも大雨。。明日以降の天気もかなり不安定な感じだ。
そして今朝起きた土砂崩れでバスも止まっているとのこと。何から何まで悪条件が揃ってしまったため残念ながら現地でバラシとなった。わんこさんバイバイ(泣)
滞在時間数10分で静岡からの帰宅中、天気予報を見ると朝日方面が回復傾向にある。ということで転進の転進で朝日俣の岩魚止沢に向かうことになった。
同じく山行がバラシになった、GONZOU先生、くずみん、中澤さんも誘って賑やかに5人での山行となった。
9/14 朝日鉱泉(9:40)-朝日俣沢(11:15)-Co815m泊地(13:30)
岩魚止沢は短めの沢で日帰りの記録も見られるため、10時前の遅めのスタート。
朝日鉱泉から朝日俣沢沿いの長い登山道を歩く。今朝までの大雨で沢は笹濁りの増水だ。
黒俣沢を分けてやっとの入渓。水量は減り、遡行に支障ない程度の増水だ。
最初は緑の豊かな沢を進むとやがて開け、真っ白な花崗岩のゴーロとなる。
ゴーロを進み、Co815の河原で今日は幕営することにして、明日一気に詰める算段。
薪はたくさん集まって、各人が担いできた食材で大宴会がスタート。
夜になって寝るかってなった頃に蚊が大発生してネットを被った。
9/15 C1(6:40)-岩魚止沢出合(9:00)-大朝日岳(12:30)-二股出合(15:00)-朝日鉱泉(16:25)
朝起きると、くずみんの顔がボッコボコに腫れている!片目しか開いていなくていい男が台無しじゃないか。
ネットを被っていたにも関わらず、ネットと顔が接しているところ集中砲火された模様。ドンマイ。
沢を少し進むと、昨日までのゴーロから一転して滝がたくさん現れるようになる。
小悪い巻きや小滝の登りはあるが、ロープを出すってほどでもなく楽しく進む。
20m近い大きな滝もバンバンでてきて目でも楽しめる。生憎の曇り空だが、晴れていたらさぞ爽快なところだろう。
前方に雪渓が現れたと思ったが、Co980の左岸支流にかかっているもので本流には一片の雪渓も残っていないようだ。
ひょんぐっている13m滝は右壁を爽快に登る。この辺りからますます沢は綺麗になる。
沢が左曲するCo1050付近には3条で落ちる変わった形の滝が出てきた。各々好きなところを登るとその上は大きなナメとなっていた。
この先は直線ゴーロが長く続くが、左岸の側壁が見事でただただ見惚れるばかり。
立派な左岸側壁から40mはあろう大滝が注いでいてとても画になる風景だ。
Co1150でようやく左岸から岩魚止沢が出合う。岩魚止沢はいきなり2段9m滝となっていてボロい左壁を登る。
続く滝も登ると、突然開けて岩魚止沢の主である60m大滝が現れる。
大滝の前では時折青空も見せてくれた。この滝は右岸の草付きから簡単に高巻けるのだが、GONZOU先生はどうしても登りたいようなのでリードで登ってもらう。
フォローすると、下部の2.3手が悪いが、概ねホールドばっちりで楽しく登らせてもらった。
大滝上からは超爽快な連瀑が始まる。高巻きも容易ときた。 岩魚止沢はもしかしたら朝日イチ爽快な沢かもしれない。
怒涛の連瀑は途切れることなくもてなしてくれる。ヌメりも少なく満場一致で神渓確定!
ほとんどゴーロもなく、滝やナメが続き朝日連峰の中でも出色の爽快沢だ。
朝日の沢は、後半が長いゴーロだったりボサくなることが多いが、この沢はどうやら最後まで不満を言わせないつもりのようだ。
Co1600m付近まで小滝が続き、いよいよ詰めの様相。
急な斜面を登り、最後は低いハイマツを数分漕ぐと登山道に出た。最後まで爽快な素晴らしい沢だった。
さて、あとは大朝日岳によって下山するだけ。。とカメラを取り出そうしたが、あるはずのカメラが見当たらない… 何度探しても見当たらない… まさか沢に置いてきた!?
どうやら休憩したり水を汲んだ際に、地面にカメラを置いたまま忘れてきてしまったようだ。
大変!! みんなが大朝日岳へ向かう中ただ一人沢に引き返しカメラを捜索。
Co1400付近まで500mも降って探したが、とうとうカメラは見つからず… 総額30万超えのセットと何よりHDに写してない写真のデータがパァだ。 失意の中登山道に戻ってきた。すぐそこの山頂にいく気すら起きず、涙を堪えて一人下山した。
カメラを失くしたショックでこの1週間は仕事も手につかず、茫然自失状態。 諦めきれず、翌週末に一人で再捜索に行くことにした。 その時、モーリーさんとバニさんが一緒に探してくれるというとてもありがたい申し出をして下さった。
翌週の9/20 悪天候の中カメラ捜索。 3人で精一杯探しても見つからず、諦めたその時、藪の中からモーリーさんがカメラを発見!! 完全に奇跡が起きた!! 1週間の間に大雨が降ったがカメラも起動した。
本当に良かった〜。 手伝ってくれた2人は本当に感謝しかないです。 カメラが戻ってきたおかげでお蔵入りになるはずだった岩魚止沢の記録も今こうして書けている。 そんなこんながあってこの山行はとても印象深いものとなりました。
→ヤマレコ記録(遡行図付き)

































