夏、川浦③ 川浦谷 本谷ゴルジュ
2019.8.10
お盆休みがやってきた、今回は北アルプスの沢がテーマだったが台風の動向と雷雨の懸念から転進。
そんなことで2週連続で川浦にやってきたのだ。
江戸切子さんを途中でピックし板取の運動公園でパンダさんと合流した。初日は川浦本谷のゴルジュで決まり キャンプ場から遡行するのが定石らしいが海ノ溝洞の出合までは遡行価値をそれほど感じないということで出会いから入渓。
本流だけあって圧倒的な水量。
さてさてどんなゴルジュが待っているのだろうか。ワクワクドキドキ!
光射すカオレ
幅広の3m滝が現れる。
幅広の3m滝は右岸から懸垂でバンドを伝い超えた。
その先は90度直角に左に曲がっている、真正面の壁には甌穴があり実に奇妙な光景。甌穴まで登り飛び込んだりして遊んだ。
そのさきはこんな感じ、まるでRPGのダンジョンのよう。50m先では再び右に90度直角に曲がっている。
とても信じられないような渓相だ、深く不気味な青い水が音を立てず滔々と足元を流れる。
暑いので泳ぎは気持ち良い。
行き止まりのような錯覚。
この先はどうなっているのだろうか?
屈折点から振り返る、本当にダンジョン感がある。
なんとその先は10mほどで再び左に90度屈折している!よほど硬い岩盤なのだろう。水流を受け続けていると侵食され角は無くなって行くもの。
そして橋の上からもよく見える、名物70mの直線水路のお出まし! 先行の2人組はもう先まで行っているようだった。
我々は大休止して造形を楽しむ。本当に自然というのは計り知れないもの。
岩棚を登り流れを振り返る。
さてここからは真っ向から突っ込むしかない。これまでよりもはるかに狭く、函状いっぱいに水が流れている。
左岸よりに僅かなホールドを掴みながら進む。しかし水流でかなり厳しい。色々詰め込んでいるザックが水の抵抗を直で受けるため非常に難儀した。
指先の力が僅かでも抜けると流れに負けてしまう。それでも中間部にある僅かなレストポイントへありったけの力で乗り上がることができた。
先はこんな感じだ。
ここで失敗だったのは、私がロープを着けずに先行してしまったこと。私もロープを持っていなかったので後続も同じ労を強いることとなってしまった。
この辺り普段突破などやらない私たちの不手際が仇となった。
後続の江戸切子さんは10分以上は水と格闘。途中両足が水中で攣るという大アクシデントが発生しながらも最後は連携でレストポイントへ乗り上がった。
江戸切子さんがロープを持っていたので投げてパンダさんを引き寄せようとするも、フローティングでないため沈むし流れて行かずパンダさんの元まで届かない。そこで防水パックに空気をパンパンに入れて締め、水に浮く簡易の浮き輪を作りロープをくくりつけた。うまく行ってどんぶらこと流れパンダさんの元までロープが到達し二人で一気に引き寄せる。
ようやく3人が僅かなポイントに揃った。ここから先は左岸から巻けるだろうと取り付くも私には到底登れず、飛び込みからクロールで廊下の最終点手前の棚に乗りあがった。
ここでも通過に一苦労あったが、ようやくゴルジュに日が差し神秘の緑と白い岩盤の世界が感動を与えてくれる。
振り返る。
足元は激流、落ちたら瞬く間に振り出しに戻ってしまう。
慎重に通過した。
まるで要塞!
ゴルジュの先も穏やかではない。
いくつかポイントを超えると、ようやく穏やかな流れに変わる。
緩急のバランスが唐突なため不思議な気分だった。
やがて吊り橋の終了ポイントに到着し旧道に上がって行動終了。
本当に面白かったです、夏以外ではあり得ないような遊びでした。また水量によっては全く歯が立たない70m廊下も通過できてかなり充実した活動でした。
そして圧巻の廊下やゴルジュ造形を堪能しカオラーとして一歩を踏み出せたように思います。
パンダさん江戸切子さんありがとうございました!