二口 大行沢-樋ノ沢
2021.6.12-13
誠に天気がよろしい週末だったが、車検の関係から沢に入れるのが最速で11時となる…こんな時は自宅から40分程度で行ける大行沢に行こう〜! 大行沢は仙台で最も親しまれる沢の一つで全国から入渓者を迎える沢でしょう。
登山道を利用して上部のナメだけを歩く記憶が多いが、さすがにそれは無いなと思い今回は下部から遡行し、途中一泊 本流の樋ノ沢を詰めて大東岳経由で下山とした。
この大行沢も先週行った叶道沢とともに東日本三大ナメ沢の一つ。もう一つは森吉のノロ川(桃洞沢)です。
深夜バスで仙台にきたM氏を迎えに行き、車屋で台車を受け取ったら二口のキャンプ場まで車で入る。準備が整った時刻は既に11時を回っていた。大行沢の橋を降りて、入渓 水量はかなり減水気味。
泥岩のナメが早速現れる。フェルトのソールがバッチリの効きだ。
すぐに堆積岩のU字ゴルジュとなる 水は生ぬるく冷たくない そしてそこまで綺麗な水でもない。でもこのゴルジュなかなか好みかも♪
大行沢は上部のナメ床が「天国へ続くナメ」としてナメが非常に有名なのだが、このU字ゴルジュも一見の価値がある。
難しいところは全くなかったので、水に浸かれる時期は是非下部から遡行したいところだ!
今回水量は少なく、問題なく通過していく 親水性の高い楽しい区間だ!
中津川の白滑八丁の下位互換と言う感じだろうか?笑 堆積岩じゃなく玄武岩や花崗岩だったら100点満点だった
時にちょい泳ぎしながら進む こんなに楽しいところが家から1時間もかからずにあるなんて夢のよう! ちなみに自宅から一番近い沢は、広瀬川本流の鳳鳴四十八滝ゴルジュだ。東北最強のゲテモノゴルジュだが難易度も高く、水もかなり臭そうで行くのを躊躇している…(笑)
奥に見えている5m滝でU字ゴルジュは終わる 5m滝は上陸が難しいが右壁から登れた。
一旦平凡な様相になり巨岩帯やゴーロをひたすら歩いていく。
強烈にハングした右岸壁の先には整った姿の10m滝が待ち構えている。 左壁からすんなり登れたが増水すると難しくなるようだ。
巨岩帯を歩いていると左岸から流入する京渕沢に大きな滝がかかっていたので寄り道 これは梯子滝
40mぐらいの落差があり、2条に落ちる姿は圧巻であった。コンデジしかなかったのが本気で悔やまれた笑
京渕沢の上部には名瀑の大東滝がかかり、それもまたいつの日か拝んでみたい
巨岩が落ち着いたところでM氏は釣り開始
そうこうしていると、2段の滝登場 下段は左壁のバンド沿いに登る 5mほどだが、残置もある 多少滑るので注意
上段のヒョングリ滝は右壁から超えていく M氏は竿を片手に行ってしまったが、見た目以上に手が細かいので油断禁物だった。
釣れたイワナ 今日は泊りの山行のため、ほんの少し谷の恵みをいただくことにした。
やはりイワナのお刺身は美味しい。このコリコリの食感はイワナならでは。命に感謝!
酒もなく、もはやM氏と盛り上がる話も特にないので寝るだけ。
さて2日目スタート 天国のナメはまだかな〜
東北や会越の沢にたまにある穏やかゾーン
朝から竿を振るM氏 写真のナメ滝から上が天国のナメのようだが…?
ここが天国のナメなんだろうか? 確かに幅広の綺麗なナメだが、叶道沢のように永遠に続くような感じではなく、100m程度で終わってしまった気がする…
その後も断続的にナメが続くので、これも含めて天国のナメなのだろうか? 多分、前川大滝沢とか虎毛沢・尿前沢のナメの方が天国っぽい気がする。
天国的に歩きやすいナメではあるものの、天国へ続くようなナメでは無いかな
それでも充分すぎるほど綺麗なナメ〜 こんなところが家からすぐなんて本当に仙台はいいところだな!!
カケス沢との二俣だったかな? 10mの滝がかかる方が本流の樋ノ沢
右から簡単に登れる。
樋ノ沢の名の通り、樋状の水路が続く 森の雰囲気も実によく樋の沢は思った以上に楽しめる沢のようだ◎
最高の森林浴とどこまでも歩きやすいナメの沢 樋ノ沢はいいねぇ〜
ここは叶道沢と同じようにナメが限りなく続きうっとり 釜には魚が泳ぎ 森からは初夏の匂いを乗せた風がそよぐ
俺はこんなんで満足だな〜とナメを歩きながら思ってみたり。。
結局、これでいいんですよね〜
一つの悪場もなく、やがて樋ノ沢は細り出した 登山道が接近したところで軽い藪漕ぎで遡行終了
南面白山から大東岳への登山道にショートカットするため400mほど藪を突っ切ったが10分ほどだったので、いい判断だったかも
しかしこの登山道、ほとんど利用されていないのか、よくわからないが沢沿いにまばらなテープがあるのみでほぼ登山道としての体をなしていない…
おまけに最後は藪の急登でなかなかの地獄を味わった。これだけは正直頂けないと思ってしまった(笑)
大東岳へ着いたが、残念ながら虚無でしたね〜 晴れていたら船形や二口の山々が望めるんでしょうか。
帰り道はとっても歩きやすい登山道を1時間ちょいでキャンプ場に戻ってこれた。
大行沢はとても充実した楽しい沢でした、自分の住む仙台市内にも沢山の沢があるのでこれから少しづつ二口・船形の沢を中心に紐解いていきたい。
M氏お疲れ様でした。