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2022-07-30

太古の大渓谷 小又峡廊下

2022.7.30

とうとう小又峡廊下にいくことができました! 3年間憧れていた東北最大の渓谷でした~!

今回は身軽にして日帰り遡行で行きました しかし仙台からでも森吉までは5時間近くかかり、本っ当に遠い。

まさに真の秘境といった感じですな。 アプローチはアップダウンの激しい地獄の小又峡縦走路です。2時間ちょいぐらいで三階滝までくることができた。思いの外早くここまでこれたはいいが、三階滝に着いた時点でヘロヘロ… これはあかんわ…

泊まりなら遊覧船で楽々来れるのでそれもいいと思います。あ、でも車二台は必須かな

3階滝は左岸ブッシュ沿いに巻く
3階滝上の小滝を2つパス

三階滝は小又峡の顔であり、美しく立派な滝である 本来ならこの滝を目的に小又峡にくるのだろうが、今回我々はこの三階滝からが本番 さて気合い入れて巻きますか〜 左岸のブッシュと時折出るスラブを使って巻き 夏はめっちゃ暑いので水汲んでから行きましょ!ちなみにここの水はタンニン成分が原因か綺麗な水ではありません、ガブ飲み後にお腹壊しました

尾根を越えると、滝の落口から水路状になっていて小滝を2つパスしているようだ。 漆黒の淵が怪しすぎる。。

癖のある2段2m
早速泳ぎまくり

さて、いよいよ泳ぎ必須のところになってきた 各自水着に着替えてGO すぐに現れたのは、2段2mの滝 安易に取り付くも水圧にちぎられる… ゴルジャーケーシがサクッとスピード突破 さすが! 2段目も癖つよでシュカさんをショルダーであげた後、さらにポムチムをケーシがショルダーで上げる 上でケーシを二人で引っ張り上げて突破 いきなり連携が求められてなかなか難しい感じだ! 奥には幅広の美しい滝がかかっている

6m滝
左壁の順層のカチを繋いで登るケーシ

幅広の美しい滝の先には堰堤状の6m滝 一見登れなさそうだが、ケーシが空身で左壁に取り付くとスルスルと登っていった! いざいってみると確かに、フレーク状のカチが繋がっていて見た目よりも登りやすい 落ちても釜だしね

すごい渓相のなか、泳ぎ!
本当に素晴らしい

この辺りの渓相は言葉にならない まさに太古の大渓谷にいるようだ… 幅広の5m滝もミストをあげ、光り輝く姿が神々しい…

大スラブに囲まれた絶世の渓相美
しかし、泳ぎは少なめ?

僕らはてっきり、終始泳ぎまくるのかと思っていたが前半の六階滝までは泳ぐ場所はそんなに無い あえて泳ごうと思えば、いくらでも泳げるという感じかな

両岸スラブの大渓谷を進む
待ちに待った泳ぎだ!
奥に六階滝が見えてきた
どうにもならん六階滝

歩きとちょい泳ぎをこなすと奥に六階滝が見えてきた 目視できる範囲だと2段だが上流に隠れた4段があるのだろう 最下段に近よると、絶望的な地形で周囲は大スラブに囲まれている… 戻って、右岸のブッシュのあるところから150mほど登って登山道に出るしかない この登山道まで戻ってしまう大高巻きが小又峡の楽しみを邪魔しているのは事実だ かなりだるい高巻きだ…さっき通った場所をまた通るってのがなんともやる気が削がれる だけどここは我慢!

珠玉の渓相!!
最高♡

下手に小さく巻こうとするとハマりそうだったので、がっつり扇ノ沢まで巻いて、尾根から懸垂2Pで沢に復帰 懸垂時に下流に巨大プールが見えたので偵察に行きたかったが、先の時間が読めずに諦めた

懸垂で降り立ったそこは、長い廊下状の水路の真っ只中 泳いで渡渉し岩棚で水着に着替えて再出陣! 上流側は、迫力のある佳滝が見えていて、これまで見たことのないような渓谷美だ…

ジュラ紀の沢のようだ!
佳滝12m

扇ノ沢は40mぐらいの滝となって出合っている その先には非常に端正な姿の佳滝が魅せる。 この滝は右岸から木登りで巻いたが、足がなく腕力で登っていく感じだ。 途中スラブの横断箇所があり、スリップしたら死ぬので、斜め懸垂で処理した。 もう暑すぎてバテバテ。。

佳滝上は泳ぎに次ぐ泳ぎ
グレートネイチャ〜

佳滝から上流は水路状が続いており、長い泳ぎの連続! やっと本格的に泳げる!長かった〜✨

核心部の6m滝と廊下
美しすぎる造形美…

気持ちよく泳ぎ進んでいると、美しい緑の廊下のおくには核心と思われる6m滝が見えた。 しかし本当にこの景色はオンリーワンだ! 間違いなく日本を代表する渓谷の一つだろう

山登魂はこれをエイドで登ったのか。。
シュカさんが支点の取れないⅣ+をさっくり突破

核心部の6m滝は滝横のクラックをエイドで登ったという山登魂の記録もあるが、大体は、手前の左岸を登っている 

確かに唯一弱点になりそうなところだ。。シュカさんが空身で取り付く、下の方が苔で恐ろしく滑るがその後はスイスイと突破 やはり、この二人は只者ではないな。。 俺は一切岩に触ることなくゴボウで越える笑 案外カチがいい具合につながっているんだとか! とりまあざす!

素晴らしい造形美
随所に見られる甌穴群

複雑なポットホールが繋がり、表現のしようのない造形美である。。

この先は難しい滝などは特になく、ひたすら泳いで、泳いで、少し歩いて…また泳いでという感じ 

50m以上の泳ぎ
特徴的な渓相が無限に続く
穏やかなところも
秘境の地
怪しい雰囲気の瀞
ここはやや水流が強かった場所
100m近い泳ぎの水路
泳いでも泳いでも終わらない水路ゴルジュ
この先でゴルジュは落ち着く

沼の沢出合までは、とにかく泳ぎと歩きを繰り返す どこまでも続く美しい回廊の中を泳ぎ続けた いや〜いい沢だった

沼の沢から先には親滝という滝が一個あるが、それまでは平凡なゴーロなのでここで脱渓した 沼の沢から一気に100m近く縦走路を登らされるので超辛い!  

小又峡廊下は、日本でも有数の渓谷美と特異な渓相を持つ素晴らしい沢だった 内容も突破に難しいところがあたり高巻きも簡単じゃないので気が抜けない しかしやはり六階滝の高巻きで登山道に出てしまうのは惜しいと思うところだ

それでも余りある充実内容、東北に住む沢好きは是非いってみてほしい! 集水域が広く、簡単に減水しない渓谷なので雨が降らないで減水した時が狙い目です。 事故が多発している渓谷なのでそこの見極めはとても大事だと思います。

サワグルイのお二人、ありがとうございました! 様ノ沢ゴルジュもいつか行きましょう〜

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