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2020-07-18

鳥海山 檜ノ沢

2020.7.18

檜ノ沢はひのそと読み、鳥海山の南東面に深い渓谷を穿つ南ノコマイと並走している沢。鳥海山(新山)に直接詰め上がるわけではなくて、外輪の鍋森(1652m)付近を源頭としている。

檜ノ沢は東北沢登らーには割と親しまれている沢のようで、詰めの美しさには定評があるみたい。 登山道と並走している下流部のゴルジュも美しいそうなので、欲張って日帰りで下部から上部を繋げて、下山は二ノ滝登山道からにした。

M氏作成の動画をご覧ください。私のヘタレ具合も存分に楽しめます…(笑)

ニノ滝駐車場から万助道を歩き始めたのは8時ごろだったか。1泊や中には2泊(?)の記録がある中、果たして下部ゴル込みを日帰りで時間が足りるか心配… そんな一抹の不安を抱えつつ、脂汗をかきながら入渓点の渡戸(わたど)をめざす。

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渡戸から冷たく透き通った水が流れる檜ノ沢の遡行を開始した。ちなみに地理院地図では「南折川」と書いてある。

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程なくして両岸は低いものの、特徴的な岩盤と青く輝く水を湛えた特異なゴルジュが現れる。

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すぐ横に登山道が並走しているところなので、巻きは容易。 しばらくすると登山道が離れるが、概して森が近いので簡単に巻くことができる

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ちなみにこのゴルジュ、水量の多い融雪のこの時期を過ぎ、盛夏以降は枯れてしまうらしい…

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檜ノ沢の記録の多くは、このゴルジュを省略して万助小屋付近から入渓し、上部の詰めだけを遡行する記録が多い。

それはあまりに勿体無いので、水が流れている時期はこのゴルジュを省略せずにいった方が絶対に充実する!

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気温も高いので、積極的に水に浸かって超えていく

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深く暗い淵、光が差せばさぞかし美しく光るところだと思うが、待っている余裕はない。左のブッシュを掴んで巻いた。

暗く深い淵を巻くと、クリスタルブルーの淵が輝き、あっと驚く美しい景色に興奮した😍

あまりに美しい光景に呆然! とろけそうになりました

ブルーの淵、ずっと見ていたい気持ちをぐっと抑えてこの淵を後にした。

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このゴルジュの渓相、どことなく屋久島の淀川を彷彿させる… 

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ブルーの淵から先は、谷が広がって次第にゴーロになってゆく。

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ゴルジュがおわると、しばらくは我慢のゴーロが続く。

ゴーロはぐんぐんと高度を上げていく。振り返ると酒田・遊佐の町と日本海が一望する。沢の中だというのに、素晴らしい眺望だった!

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巨岩の堆積は少し面倒だったが、開けていて威圧感は全くない。

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巨岩をすぎると、正面が開け始めて笙ヶ岳方面の見通しがきく。

ここからは、日本屈指の美しい詰めとも言われる源頭ゾーンだ!

現れる小滝はどれも簡単に越せる、歩きメインの我々には実にありがたい。

下部のゴルジュからは想像もできないような広大な詰め! 短い区間にここまでストーリーのある沢はなかなか巡り会えない気がする。

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ピンがずれたが、ニッコウキスゲも満開 東北の山では珍しい花ではない。

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少しの雪渓に目が眩むが、谷も低いので怖くない。

牧歌的な穏やかな眺め、爽やかな風と、小鳥のさえずりは私の喘ぎながら登る嗚咽をかき消し、癒してくれた。

途中から、鳥海湖の登山道を目指して草原を登っていった。

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整備された木道からは、堂々たる新山が雲をまとっている姿が見えた。

チングルマ

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イワカガミ

下山は万助道ではなく、豪渓南ノコマイの偵察のためニノ滝登山道より下山した。

ニノ滝の登山道、入る人が少ないのかかなりボサッていて一般の登山道という感じではなくなっていた。

並走する南ノコマイは巨瀑を複数抱え、水量も半端ない大渓谷だ。融雪の落ち着く8月にいってみたいが…果たして

ニノ滝駐車場8:00 – 戸渡から入渓9:00 -ゴルジュ終了11:00 – 詰め登山道14:30 – ニノ滝駐車場18:00

檜ノ沢は下流部のゴルジュも上部の詰めもいずれもとてもとても素晴らしいので、気になる方はぜひいってみて下さい。本当にオススメです

ただし、晴れている日にしないと台無しです。M氏お疲れ様でした。

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