神室山へ行こう!
2021.2.13
昨年3月、葛見さわさんと向かってレリーフピークで時間切れした神室山
ここへの再訪は必然で、待っていた晴天予報 今回はM氏も参加して3人での楽しい登山が始まった。
神室連峰は「みちのくのアルプス」と呼ばれ東北一と称される痩せ尾根の続く山群だ。
標高こそ1200〜1300m級なのだが、偏西風の影響を強く受けるため、冬には大量の降雪を受ける。そのため、1000mを過ぎたところから森林限界が始まり、主稜線は中低山とは思えないアルペンチックな雰囲気を呈する。
スタートは昨年と同じく、役内口を目指すも鳥居から500mほど手前で除雪が終了… すっかり鳥居まで行く気満々だったので不意を衝かれたが昨年とは比較にならない雪量 あれはきっと除雪されていたのではなくて単に雪がなかっただけなのだ。
そして除雪終了点に見覚えのある車が1台先行で停まっている。。川崎ナンバーのバンだ
去年ここの同じコースでスライドした方のでは…?
まさかねなんて、葛見さわさんと話しながら4:30過ぎに林道歩きスタート ロングコースの始まり〜
しばらくは辛抱の林道歩きと、つまらない尾根歩き 先行者のトレースをありがたく使わせてもらう。
トレースは昨日付いたもののようだ。
前神室山に近づくと圧巻の雪波が眼前に迫り来る ここで先行者が下山してきてスライド
先行の方は昨日入山し、避難小屋で一泊して戻ってきたようだ。話すと昨年の人は違う雰囲気 流石に2年連続で神室で同じ人に会うわけないよな・・
トレースさせていただいてるのでお礼を残し後にする。
(下山後やはり昨年お会いした方と判明しました、昨年のラッセルの恩返しができて光栄だと言ってくださいました。ありがとうございます)
前神室山への美しい雪面
前神室山に乗れば、あとは天国の稜線漫歩 去年はガスでほとんど見えなかった景色が完全に見渡せる!
やたらと強風が吹いているが、寒さは感じない。 これなら雪もグズらなさそうな絶妙な塩梅だ
レリーフピーク、神室山を見据え 右手には小又山、昨日の火打岳が依然美しい姿で連なっている。
小又山はどの角度から見ても綺麗な三角錐状で、神室連峰では最も均整のとれたピークだろう
爆風吹きすさぶ稜線だが、これも冬らしくていい
前神室からは一度100m近く高度を下げるが、景色が極上なので足取りは軽い
小屋がはっきり見えるのが神室山 手前がレリーフピークの合流点だ
レリーフピークへの登りはエビの群れが歓迎してくれる 昨日のお天気でシャープさは大分なくなったが、風の作り出す芸術が今日も楽しませてくれた。
さて、もう二息だ とてもじゃないが標高1300m台の稜線とは思えない高山ロケーション
エビはさらに倍増する
合流点まで順調にきた、ここから先雪庇が割れているという先行者からの情報があったので、より一層注意深く歩を進める。
左手には、虎毛や山伏・高松、栗駒、焼石がよく見える
確かに左にせり出した雪庇に割れが見える。去年も確かあそこは大きく割れていた
さぁさぁ!神室への最後の登りにきた 昨年は凄まじい急斜面に見えたが、よく観察するとそれほど急というわけでもない。
でも誤って滑ったらどちらに落ちてもただでは済まないだろう 一歩一歩確実に踏み込んでいく
最後のひと登り
無事に登頂!! 素晴らしいリベンジマッチになりました
鳥海山、弁慶山地を望む
ここで反対側の稜線を見ていると2名の人影が、どうやら鬼首から東稜コースで来ているみたいだ。
最初に登ってきた方とお話しすると、二人とも単独できているようだ。最初の方は昨日赤見堂へ登ってきたという。
雰囲気からして只者ではない。
ほどなくして2人目の方も登頂し、山頂は5人と賑やかになった。
天狗森、小又山の稜線
山頂直下にある避難小屋
お二人は少々マニアックな山がお好きなようで、大いに共感するものがあった。
目の前に見える泥湯三山や虎毛にも登ってみたいと仰っていた。自分も登りたいです。
楽しくお話しさせていただいて帰路に着いた。
左手から泥湯三山、奥に焼石、栗駒、虎毛 個性的でありながら、穏やかな東北らしい山並み
帰りは前神室の登り返しがとてつもなく億劫だが、前神室もなかなかに美しい姿だ
この角度から見る前神室はどこか羽後朝日岳と似た印象を受ける。
ここを登り切ってしまえば、あとはほとんどが下り。
シリセード、スノーシューの猛スピード下りを駆使して16時前に車に戻りました。
昨年惜しいところまで行って引き返した神室山 今年は最高の天気に恵まれて余すことなく楽しめました。
次は鬼首からの東稜稜コースで神室に行きましょう
葛見さわさん、M氏ありがとうございました!
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