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2022-09-18

根子川 入りソウカ沢から大朝日岳へ

2022.9.17〜18

待ちに待った9月の連休だというのに台風の接近やら月曜は休日出勤だったりとネガティブな気持ちのまま休みに突入しようとしていた。 相変わらずパートナー難民で、一人山行 どこに行こうかな。なんとなく名前が気になっていた朝日連峰は見附川の入りトウヌシ沢へ行きたいな〜と思いそのつもりで準備していた。

当日4時に家を出て目的地の近づいた大井沢付近であれ?沢の服持って来たっけ?と思い、いや確実に忘れていることを確信し車を停めた。 案の定、マルッと全て忘れていた… あーあ終わった〜帰ろうって思いとんぼ返りの途中、寒河江にワークマンがあることが判明 7時に開くワークマンで速攻服を買えばどこかしらしけるでしょ!ってことで適当に揃えて、ズボンはその時着ていた半ズボンをそのまま使うことに 一応薄いスパッツを購入  さてこのままだと入渓は9時近くになりそうだ。。当然、入りトウヌシ沢は絶対無理なんで、根子川にある入りソウカ沢へ変更しよう! この沢は2泊の記録もあればワンデー(!)の記録もある長さからも多少遅れても十分間に合うと踏んだ

起点となる日暮沢小屋は車が溢れる大盛況 林道の路肩までずらりと並んでいる ギリギリ往来の邪魔にならないスペースにとめて即興の服に着替えてアプローチ 30分程度で登山道から根子川へ降りる !?沢床すっごいヌメる!!

穏やか根子川
水神淵

異常にヌメヌメの沢床に注意しながら泳ぎが必要な淵を巻いたり、渡渉したりあっちへこっちへ 赤倉沢の出合を過ぎるとすぐに神秘的な美しい水神淵が現れる ここでは若い男性2人がルアーフィッシングをしていた。 いかにも大物が住んでいそうな淵だけど全く釣れないという、そういえばまだ魚一匹も見ていないな〜

水神淵アップ
大きな淵が続く

水神淵は適当に左から高巻く 樹林からそのまま下るとまたも淵が続く 侵食は浅いけどゴルジュ状になっていてなかなか見ごたえのある渓相でした!

奥の8m滝は右巻き
ゴルジュの奥にある7m滝 左巻き

先には大きな釜を持つ8m滝 ここは泳げば右壁が簡単に登れそうだが、即席のワークマン装備なのであまり泳ぐ気にもなれず右から高巻く 思いの外藪が半ズボンの膝下に刺さって痛い こりゃ失敗したと痛感 すでに安いスパッツは穴が空いている その先はまた7m程度の滝がありこれは登れそうもなく左から巻く。

綺麗な沢です◎
ここも泳げば行けそう?

悠々と流れる根子川は想像よりもずっと素晴らしいものでした、澄み切った水に明る過ぎる渓相が実に心地よい

非常に明るい
花崗岩キラキラ

腹まで水につかる箇所は多いけれど、泳ぎを強制させられる場面はなく その美観に舌鼓を打ちながらの快適遡行

自分の好みの沢だ!
とっても明るい沢
ナメ滝と釜
入りソウカ沢出合の小滝

左岸から水量比3:2で出合う横松沢を過ぎる、しばらく綺麗な沢を歩いてようやく入りソウカ沢出合いに到着 入りソウカ沢は出合いに4mの釜を持った滝があり、ここで休憩がてら竿を振るが全く反応なし。

簡単な小滝が続く
直瀑15m右巻き

入りソウカ沢へ入るとゴーロと簡単な滝の交互となる やがて大きな直瀑が出現 一目で登るのは難しいと判断し右巻きする 相変わらず半ズボンであることが災いし藪漕ぎのたびにスネに枝やら何やらが突き刺さって痛すぎる…

スパッツもう少し分厚いの買えばよかった。。 

ここでも竿を出す
ずっと逆光

沢はさらに明るさを増し、常に日光に晒される ここまで明るい沢は久々 今日は帽子も忘れてしまったので容赦ない日光に目が痛くなるし日焼けも困る 日焼け止めを塗りたくるもすぐに汗で落ちてしまう

途中の綺麗な釜で休憩しながら釣りをするもやっぱり釣れないし、ここまで一匹も魚影を見ていない。この川は魚がいないのだろう。

見事なナメ滝
穏やかな渓相

個人的にはこの沢で最も見ごたえのあった2段20mの大きなナメ滝  

幅広22m
上部ゴルジュ帯入り口

見所が多く、飽きないままひたすら進んでいると 幅広の22mクラスの滝が出現 ここは右巻きのが簡単そうだったが、相変わらずスネが痛過ぎる アザミに突っ込む時はやばい ちょっと大きめに巻いて落ち口にドンピシャに出たと記憶してます。

幅広滝を超えると、次々に小滝が現れいずれも難儀はしない やがてCo1300mあたりからはじまるゴルジュ帯の入り口の滝チムニー状13mが見える一瞥して登れないので手前から大きく巻いている記録もあるが、ここは目の前まで行くと大きく深い釜に驚き、右岸の草付きから容易に小さく巻くことができました。

右岸から立派な支沢が10m滝となって合わさる目と鼻の先、本流は激狭のゴルジュとなり奥には18mの強烈なチムニー状の滝を擁している。 滝屋(見る専門)としてはなかなかの造形と閉塞感に感激の瀑布だったですね。

狭いゴルジュ
チムニー状18m級

さてこのゴルジュの高巻きがもうめちゃくちゃめんどくさかったです。ゴルジュ入り口まで戻り、立派な右岸支沢あたりから中間尾根を巻いていく ここが半端ない蜜藪で半ズボンに003のコンドーム並みうっすいスパッツの装備の今、この藪は無間地獄!! 藪をトラバースし、一旦見渡せる所に行くと、あと2段ほど滝があり水平距離で70mはトラバースする必要がありそうだ。 

修羅の形相で蜜藪トラバースを終えて、ゴルジュ内最後の滝は簡単に登れそうなので降りようとするも微妙に草が繋がっていない。あと3.4mってところで降りれないので仕方なく捨てなわ残置でチョイ懸垂 下から見ると1箇所草が繋がっているところがあった。

ゴルジュ最後の幅広3mは簡単に登ると沢は開けて明るい様相になった。

ゴルジュ終了のナメ!
すぐにゴロゴル

沢は開けたもののすぐに両岸が立った雪食地形のゴーロゴルジュ(ゴロゴル)ここはなかなかに壮大やん 右岸から湧き水の40m滝が注いだり(逆光で写真撮れず。。

側壁は立派なものの中に滝はなく ゴーロ そろそろ幕営地を…と思っていると ちょうどテント一張り分の砂地があり即決

正直、相当疲れた。。。

このテントは超久々
天気最高

ぐっすり眠って6時起床 朝は明太うどんとソーセージを食って元気に出発 今日も天気がクソ良いではないか!

ゴロゴルはしばらく続き、屈曲すると最後の連瀑帯となる 登れる滝から登れない滝も含めて簡単に通過できた。最後の滝を登るとそこは天界のような詰め 草原の中にナメロードが続いている

こんなに素敵な詰めがあるとは思っていなかったので涙が出そうなほど嬉しかった そんなことから今まで沢で出会った詰めでこの風景が最も印象的であったと言える。

決して長くは続かないが紺碧のスカイラインと灌木すらない草原とナメ 振り返れば、見事な雲海から月山と鳥海山だけが飛び出している あ〜あ素敵 沢登りやっててよかった こんな景色を独り占めだなんて最高すぎる 

最後まで素敵な草原を歩き、当然藪漕ぎゼロでいとも簡単に登山道へ飛び出した。 すぐそこには大朝日の小屋が見えている。 それにしてもこの稜線美よ!!

大朝日岳山頂は賑わっており、一人でいたからか、4組くらいから写真のお願いを受ける 沢も山も素晴らしいの一言。。うーん言葉が出ない… 堪能したら下山開始、日暮沢小屋までは長い下山だけど 疲れませんね 多少のアップダウンあるけど概ねゆっくり標高を上げる登山道なのでだいぶ楽です そんなわけで12時過ぎに下山完了 

入りソウカ沢素晴らしい沢でした。

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