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2022-09-11

祝瓶山 金目川左俣

2022.9.10〜11

葛見さわさんと御神楽沢へ行く予定だったが、葛見さわさんは仕事の都合で家を出るのが朝6時過ぎとなるため、遅出でも大丈夫な金目川へ行くことにした。

金目川の左俣は井戸底ゴルジュと呼ばれる奇景なるゴルジュがあり、沢好きからすると結構有名なところだ。

ここは最近では、日帰りで行かれることが多いが、実際の距離は長く、そんな焦らなくとも…という感じはする。

なので、土曜日は10時過ぎに入渓して釣りをしながらテン場探しましょうということになった。

集合は9時過ぎに道の駅おぐに 祝瓶山の登山口である針生平(はんなり)に葛見さわさんの車を止めて、ポムチムの車で金目川入渓点の在所平橋を目指す。

もちろん最初から嫌な予感はあったし、事前に調べておけばよかったな〜という不安があった。

それは、今年の8月上旬、山形県置賜地方では記録的な豪雨により水害が発生していた この豪雨、半端なくすごかったので(仕事で山形にいた)各所の林道が破壊されているだろうなという予感はあった。 

石滝川の橋を渡ると大規模林道の起点ゲート「通行止め」となっているがゲートは解放 遠慮なく進む だがしかし、数100mも行かぬ間に嫌な予感的中 バックホウが2台道を塞いでいる ガーン( ̄◇ ̄;)!

その先には大量の土砂が道を埋め尽くしている。間違いなく先の豪雨によるものだろう 予感はしていたが、早すぎる…

ここから入渓点の在所平橋までは7km近くある まじで(;´д`) 転進しようにも時刻は10時過ぎ… もう腹決めてここから歩きませんか?と提案 余計に2時間弱はかかるだろうが、行程的には何ら影響もないはず むしろ転進先を探したり移動するのが面倒だ ということでまさかの大規模林道を起点から程なくのところから歩く羽目に…

林道の被害は想像以上で、完全に路体全てが流出され分断されているところもある。路上に大量の落石や幅員の8割が崩壊している箇所など散々な被害だ。 小国町はこの林道の復旧はどうするのだろうか 正直言ってこの林道は全く意味のない道であり、保全対象もなく、ダムなどの施設も一切経由しない そんな林道の復旧に予算を割くとは思えない。

斯くして金目川は容易に入渓できない沢になってしまった という顛末が想像に易い。

完全分断
こんなのばかり

黙々と歩き続け、ようやく小枕山TN 涼しい〜 ここで一休み ずっと先に出口の見える真っ暗なトンネル まるで異世界へ続くような感覚 

歩き続け2時間弱 ようやく在所平橋へ到着 水の美しい金目川へ入渓 やはり荒れているようで随所に出水時の痕跡が見て取れる ゴーロが長すぎると酷評されている記録を見た気がするが、確かに長い でも水が綺麗で苦ではない

適当に釣りを開始 ポムチムはテンカラ竿を買っていたので適当にやってみる テンカラ釣りはWakaちゃんがやっているのを見たことあるのみだ 所作を思い出しながら適当に竿を振るう すると15cmくらいのチビがHit 記念すべき第1号 もちろんリリース その後も黙々と歩き、竿を振るいやがて魚留滝へ到着 ここは土砂で2m近く埋まってしまっているようだ。

滝壺はほんの水たまりのようなサイズ この先でいいテン場があり、薪を集める ポムチムはどうしても食べれるサイズのイワナが釣りたく、魚留滝へ戻り釣り再開 粘って20cm強の塩焼きサイズをようやく釣り上げた!

テンカラ釣りは良い 面白い! 今後禁漁期間以外は竿を持って行こう 

なかなか火がつかない焚き火は葛見さわさんが粘り勝ちし、何とか着火に成功 特製うどんを振舞ったがなかなか美味くでき好評だった。久々のイワナの塩焼きも最高に美味かった 結構飲んで、色々話し更かした 中秋の明月というやつだったようだ 周囲は昼のように明るい。

2人で焚き火囲むのは初 イワナがうまい!
左俣に入って最初のゴルジュ

5時過ぎ 葛見さわさんに揺すられて起床 今日もいい天気だ 放射冷却で寒い朝となった 準備して出発 左俣出合いはしょぼくて土砂の堆積が著しい 間違いなく渓相は以前より荒れてしまっていることでしょうね

しばらくはゴーロが続き、最初のゴルジュは2段の滝 ここから断続的にゴルジュが続き 小粒ながらも楽しめる ただやはり、随分荒れてしまったようで倒木や釜にたまる土砂が目立ってしまう。

小粒なゴルジュが続く
水に浸かるが泳ぎはない

ゴルジュは小難しいところもあり、最近沢登りにハマってしまい仕方がなくなってしまった葛見さわさんはいろんなムーブを確かめながら進んでいく 

楽しい下部のゴルジュ
ラバー底がよく効く
丸い釜の3連発
いよいよ井戸底ゴルジュの入り口

井戸底はまだですかね〜? これ井戸底じゃないですよね〜? あれ?井戸底ってもう通り過ぎてたりして… なんて会話を数十回はした頃ようやくそれらしき入り口が!

ウンウンこれは確かに狭い! 暗くて不気味な雰囲気だ いざ潜入〜

ゴルジュに入る
浅いってか、埋まってる…?

あれ?なんか浅いし、倒木が詰まってる!? 入り口の屈曲の先には倒木がつまり 何だか記録で見ていた内部状況とは大きく乖離している現状 あ〜なんてこった(T ^ T)! 井戸底ゴルジュも埋まってしまっている😭

埋まってしまった井戸底ゴルジュは3分ほどで通過 内部は確かに狭く 井戸の底にいるような錯覚に陥るほど暗い空間だった。でもやっぱり残念! 今年の災害で埋まってしまったぁ〜 

ゴルジュ(沢)が埋まってしまうことにとてつもない悲しみを覚える 近年の豪雨傾向により山は崩れ、沢は荒れ果ててしまい、毎年残念な姿になってしまう沢が発生するが 金目川もその一つとなってしまった!

葛見さわ氏との比較
狭さはすごいが浅いゴルジュとなってしまった

う〜んこれが見たくて来たんだけど、まぁ仕方がありませんね 中杉川の時もそうでしたね 刻々と変化するものです

ゴルジュ後も滝がたくさん現れる
左岸の岩盤崩壊で滝が埋まってしまっている

ゴルジュの後も沢山の滝が出てくる 2段20mだったという滝は、左岸の見事な岩盤すべりにより1段目が完全に埋没 

ここまで綺麗なスレーキング面が確認できるすべりは見たことがなかった 頂部には今にもトップリングしそうな岩塊が確認されたので足早に通過 上段は右から小さく巻いた

ここはほんの一瞬泳ぐ
黄鉄鉱のようなものが沢山あった

出てくる滝は巻かずにほぼ登れた 奥の二俣手前の15m滝はやや難儀な左岸巻きから始まり しばらく安定した樹林帯を進み2段14m滝を超えたところで沢に復帰懸垂はしなかった すぐに奥の二俣だが、進路となる左俣は水量がかなり少ない ほんまか?と思ったが間違いないよう。 しばらく進むと10m程度の滝が出現

奥の二俣は左沢へ
10m滝 案外ヌメらず快適

左沢はいささか水量が少ないが、明るく滝が多い沢で楽しい 後半の滝は多少ヌメるものの登りに影響はなく楽しめる範疇ですね!

ぐんぐん登っていく
祝瓶山の稜線は素晴らしい景色だった!

やがて水も枯れて、沢型は非常に急な詰めへ入る こんなに急な詰めはあまり経験がないというレベルだ 葛見さわさんは大分へばって来たようだ、後ろで呻き声をあげている笑 稜線直下の藪はそんな距離ではないがまぁまぁな藪だ 

ここでオレンジ色のマムートのヘルメットが落ちていて拾得した 心当たりがある方メールください

登山道に出ると非常に心地よい風が吹き抜けていた 眺めも抜群だ! 大朝日〜西朝日の稜線がデカくて興奮した! いやい本当に素晴らしい山頂風景

山頂到着!
末沢川右岸に凄まじいゴルジュ沢発見

荒川流域の同定や末沢川右岸にあると思われる凄まじいゴルジュ沢の存在に興奮したり、楽しい時間を過ごした。

下山は楽チンな部類で2時間弱で荒川沿いの登山道へ到着 最後の釣り橋が本山行でもっとも怖かった

金目川は、現状アクセスが非常に悪くなり、沢も災害によって荒れてしまいました でも金目川に来て祝瓶山に行けたということがなんだかとても嬉しくて、憧れの朝日連峰への第一歩という感じがして大変に有意義な休日でした!

葛見さわさんありがとうございました! いつか一緒に大渓谷へ行きましょう♪

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