新感覚ダンジョン系沢ゲーム 東福寺川
2021.5.22
西上州の東福寺川はご存知でしょうか?きっと山登魂さんの記録を熱心に読んでいる方なら知っているでしょう。
東福寺川は神流町神ヶ原(かがはら)の集落を流れる小さな川
最近やたらと流行っている橋倉川より2本東側に位置する神流川の支流である。
えっと全然関係ないけど、最近の橋倉川の記録無駄に「本流」とか「本谷」ってつけるのはなんでだろうか。
「本流」とか「本谷」って長大でいくつもの大きな支流を持つ河川の本流筋につけるものであって、こう言ってはアレだがこと橋倉川の規模ではいささか不釣り合いな修飾語と感じちゃう 橋倉川って本流以外あるっけ?今泉沢?まじか
というクソみたいなボヤキから始まってしまい、橋倉川本谷派の人ごめんなさい
昨今バズりまくっている橋倉川の陰に完全に隠れている東福寺川 小さな小さな川だが、サスの峰という西上州のマイナー峰の南面に強烈な地形を形成している 地形図を見れば異常な地形であることは想像に難くない。
天気も微妙な今日は特に行くとこも浮かばなく、東福寺川はなんとなく気になっていたのでM氏と凸ってみた。
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車を停めた取水場 ポンプか何かウィーンという小さな音を立てて、今日も神ヶ原の住民の生活を支えている。
この先にある堰堤まで正面の道を歩けば進めるが、何を思ったか、取水場の脇から入渓して無駄に歩いた。
えーっと水量は少なく、ただの藪沢感
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堰堤も西上州にありがちな谷の規模に不釣り合いな大きなもの ひーこらひーこら 右岸から巻いた
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序盤はなんの面白みもない植林の中の藪沢だが、徐々に橋倉川本谷のような側壁が目立ち始める
チャートという秩父から西上州にかけて卓越する岩盤が目立ち 特徴的な赤い色をしている。
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小さく深い壺にお魚はいないかとM氏が竿を出すも全くアタリはない ここにはいない模様
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激ヌメりに苦労しながら歩き進むと グッと狭くなったゴルジュエンカウント ここの淵は2.3mありそうな深さだった
やっぱり魚はいないのでつっぱって先に進む。
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ちょっと水に浸かるには気合がいるので、なるべくへつって進む ここはぬめりが強くてえらいこっちゃ。
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両岸は高く谷中は巨岩がゴロゴロゴーロ 暗く陰鬱な感じ 燻し銀的な渓谷で噛み締めれば味わい深い、でもやっぱりそこまで記憶に残らない。そんな感じ
最後のサビの前のCメロが微妙に好き メンマだけやたらうまいラーメン お通しが肉系だったどっかの居酒屋 久々に聞いた岡本真夜 といったところか
途中右岸に大きな岩屋を発見 一軒くらい家が建ちそうなサイズ 焚き火の跡っぽく黒く変色した部分があったが…まさかね
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co760の顕著な二俣 水量比は5:1で左俣が本流だろう 大滝のあるという左俣に行ってみる。
こんなところまで林業関係者や測量の方は入ってくるのだろう、二俣を分かつ尾根の先にある木にはテープがグルングルンに巻かれている。
ちなみに山登魂さんの記録で左俣の内容は大体予習済みで、我々にはどうにもならない難易度であることは承知済み
右俣はヤマップにコアな方の記録がありM氏が頑張ってくれればなんとかなりそう、左俣偵察後は右俣に入り直すつもりだ。
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左俣は側壁がこれまた非常に高くなり 不気味極まりない雰囲気
自分の好みとはかけ離れている渓相だがこの感じ、悪くない
やがて左俣は左沢と右沢を分ける二俣になり、地形図で最も入り組んだゾーンに入る。 左俣右沢は50m先に大きな滝の側壁が見え隠れしている。
対して左俣左沢はすぐに屈曲し中規模のナメ滝がある まずは大きそうな滝のある左俣右沢の様子を見に行く。
左俣右沢大滝は多段20mほどの規模があり、門のように発達した両サイドの岩盤が相まり確かな迫力がある。
中段までは階段状で、その先も簡単に登れそうなのだが、山登さんの記録では確かひどく悪いと書いてあった気がする。
この滝の先に行こうと我々が頑張っちゃっても進退窮まるのが目に見えているので、滝を観察したら左俣左沢の偵察に移るとしよう。
西上州トップクラス秘瀑だが、よっぽど西上州フリークでない限り一見の価値はない(笑)
左俣右沢大滝の上流にも厳しい滝が続き、あの山登さんパーティをしても敗退して引き返したという。
西上州最難関の沢は東福寺川左俣右沢なのだろう いつか志の高い沢ヤが全貌を解明してくれることを待つのみだ。
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戻って、左俣左沢 すぐ先に悪そうなナメ滝がある。
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下段7m 上段6mくらいのナメ滝 これが山登さんのいう左俣左沢大滝だとは思わず、この上流に大滝があるもんだと勘違いしていた。
勘違いした自分は大滝まで行きたいよ〜と駄々をこね M氏に滝を登ってもらうことに(笑)
お前、ちょっとくらい登れよって思いますか? 女子にずっとリード任せて恥ずかしくないのかって思いますか?
自分もそう思いますよ、でも登れないから仕方ないですよねぇ。 自分、中学の時体育の成績1でしたからね 体育1って聞いたことないですよ。
勘弁してくださいね、自分はクライミング力ZEROですからぁ。 本当頼もしい仲間がいて感謝してるんです(笑)
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下段は水流右から比較的簡単に登って行ったが、その先のナメが恐ろしくぬめり、ホールドも何もないと言っている。
無理しないでと声をかけ、M氏も諦めて戻ってきた。 その後記録を読み返すと、この滝こそが左俣左沢大滝であった。
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左俣・右俣の出合まで戻ってきて、水量の非常に少ない右俣に進む ほとんど水が流れていないかろうじて沢
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チョックスト〜ン
かろうじて沢の右俣は左俣同様に2回目の二俣があり、びっみょ〜に水のある右俣右沢へ進む すると僅かに進んだ先でまたまたの二俣
右俣右沢右沢は8mの細かいスラブ滝として出合っている。この1.2時間で二俣に4回も遭遇している 東福寺川の複雑極まりない地形たるやオソルベシ
果たして我々はこの迷宮から脱出できるのか。
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右俣右沢右沢の滝は巻くことは難しい地形で、登るしか進む方法はない。
登るのは当然も当然M氏であり 左のバンドから斜上していく。
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ハーケンとカムで3点とり、落ち口はシャワーで登りきった
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すぐ上に18mぐらいの滝が控えている 右俣右沢右沢大滝とでも言えるだろうか 直登は不可能 右手にある崖の切れ目から高巻くしかない
スリップしてしまうと死んでしまうので、一応確保して高巻いていく 明瞭なバンドが切れた先で小尾根に乗るともう沢に戻る気は完全に失せた。
小尾根をそのまま登って、地形図にはないが確かに存在するという林道を目指していく。
どこにあるのか見当もつかない林道 尾根が広くなると獣道か仕事道か、明瞭すぎる踏み跡が錯綜しだす。
植林帯に入り なんとなく林道がありそうな雰囲気を感じ取った方へ進むと無事に林道発見
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林道は上りと下りで2択となっている 当然下山するわけだから、下り方面へ歩いていくと途中から荒れ始め、10分進んだところでなんとなんと行き止まり!
まじかいな〜 と引き返し、そのまま登っていくとT字になり、またも2択を迫られる その後も分岐が何回もあり、まるで迷路の様になっている。
幸い最初の選択以外は正解だったようで、小一時間の林道歩きで取水施設に戻ってこれた。 よかったよかった
…ヤマップにある東福寺川右俣の記録ではなぜか表丹沢縦走のログとなっており、え〜なんで〜!?と思っていたが、なるほどなるほど
これはきっと、後続者にダンジョン沢登り脱出ゲームと地図にない林道迷路の楽しみを残すために敢て表丹沢ログにしているのだろうと合点した。
先駆者へのオマージュとして今回のログは伏せておきます。
近くの橋倉川とは全く違った楽しみが味わえる東福寺川 志ある方は未知性の残る左俣全貌解明 沢脱出ゲームと迷路林道を楽しみたい方は右俣 そのまま秘峰サスの峰を踏むのも楽しそう とまぁ色々遊び方はあると思います。 天気の都合がつかない休みの日にでもいかがでしょうか? 意外といい沢でしたよ。
・・・夜飯は自分のだーいすきなよしかわのラーメンを食べに行きました。
煮干し油そば 大宮に住んでるころ 週3.4で通っていたよしかわ 中でもこの油そばが大好きで久々に食べて感動!!
煮干し好きな方は是非一度足を運んでください!
炙り鯛飯 美味し〜〜〜
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