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2022-08-28

小和瀬川 芦名沢の大滝、様ノ沢の大滝

2022.8.27

久々に滝見を目的とした山行をしてきました! 八幡平西部を流れる小和瀬川流域には数多くの渓谷があり、大きな滝を内包するものも少なくない、原生林に囲まれた豊かな渓谷は釣りに、沢登りに、そして滝見に絶好のフィールドなのである。

しかし残念ながら、2010年代後半(クマ被害の多発した2016年ごろと考えられる)より小和瀬川の林道は閉鎖されてしまい、今ではどの渓谷へ行くにも非っっっ常〜に長い林道歩きを経なければならない… 沢登りとしては、源流の渓谷である大沢や、一本北の湯ノ又沢などが非常に楽しいと聞くが、もはやどちらも今後行く人は現れるのかというレベルで林道が長いところである。 

ポムチムは4年前に中ノ又沢の支流にあるタツノクチ沢大滝へと行ったことがある。この時もタツノクチ沢を遡行しきる目的だったが、林道の閉鎖もあって大滝鑑賞にとどまった。そして今回も狙いは大滝鑑賞 支流の芦名沢には50mを越す巨瀑が眠るという情報を見聞きし 仲間の滝屋である葛見さわさんに提案し、さらに東北の滝を探求する鷹さんと黒猫さんを交えての滝めぐりとなった。

芦名沢は大滝までは平凡な沢で時折小滝やナメをもつ典型的な東北の渓相 滝が近づくと特に左岸が非常に険しい地形を呈し、幾つもの枝沢が線の細い滝となって注いでいる 屈曲部の先に目をやると、平凡なゴーロから一気に強烈な段瀑状となった芦名沢の大滝が現れた! これは立派だ! 落差60mはあろうか? 姿形、水量とも申し分ない まさに名瀑と呼べる

この界隈だと、二天の滝が全国の滝屋によく知られるが、どうだろうこの芦名沢大滝も全国の滝好きにも広く知られるべきではないだろうか 

芦名沢大滝 全景
前衛滝を超えて
前衛滝を含めると70m級か
ちょいズームで

前衛の8m滝を右から登ると、さらに2段ほど2m級の滝が続き、主瀑へはなかなかに近寄りがたい形状となっている。

それに直下は、非常に狭い滝壺となっている模様、近づくにはこれが限界だった 

ここで発見、最後の2m滝の元にある倒木に真新しい残置スリングが巻かれていた この超絶マイナーな沢にも人は入るようだ ありがたく残置を頂き 滝を後にする 

その後、時間が余ったので、上流の様ノ沢の大滝を見物しに行くことに。 様ノ沢までは、林道歩きをさらに20分ほど ボサイ沢に入渓してから30分程度で大滝へ到着する こちらも40m程度はある大きな滝だが、崩壊土砂による荒れが目立ち 居心地は良くない この滝の上流には200mもあるナメ滝があるのだとか…

様ノ沢大滝
引きでパシャり

小和瀬川流域は本当に滝が多く、静かな沢登りのフィールドとしても絶好なのだが、如何せんこの林道歩きはどうにもならんってことで昨今の入渓者はゼロに近い。 大沢から葛根田への継続や、山域最大の険谷であろう大深沢・湯ノ沢への継続など面白そうな想像はつきないが、実行はしないだろうな〜 湯ノ沢の大スラブ帯は機会があれば…と思っている

話は脱線したが、今回久々に滝を見ることを目的にした山行だったが これもやっぱりいいものである 滝鑑賞は、自分の山行の原点であり、滝と向かい合い、三脚を立てて真剣に滝の一瞬を切り取り収める滝屋の姿はカッコいいものだった。みなさまありがとうございました!

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