市房山 一ツ瀬川・そごう谷左俣(鍋床谷)
2025.4.29
九州山地の中でも市房山周辺は素晴らしい沢たちが溢れている。
一昨年のGWに行ったニタノオ谷も素晴らしい沢だった。
市房の沢は数多くの大滝とともに、下流部ではホルンフェルスの発達した黒々と陰鬱な渓相から始まり、上流部では打って変わって花崗岩の明るく、まるで上越の沢のような開放感が迎えてくれる。
人も沢もギャップ、二面性がある方が面白い。どちらも第一印象だけで判断してはいけない。
今回は市房東面の中でも最も上流にある「そごう谷左俣(鍋床谷)」へ訪問した。
そごう谷は中間部で、左俣、中俣、右俣と大きく3つの沢に分かれる。特に左俣と右俣には複数の大滝がかかることから滝屋の間では「大滝のデパート」なんて言われている。「そごう谷」だけに、なかなか頓知の効いたダジャレじゃないだろうか。
4/29 入渓(6:37)-左俣出合(7:50)-二ツ岩(11:41)-下山(14:07)
取水堰の巡視路から入渓してすぐに30mほどのひょんぐり大滝が出迎える。いきなり見事…しかし暗くて大した写真は撮れなかった。このひょんぐりを左岸から巻き越える、立て続けにさらに大きな第1大滝が現れる。
どっしりとした素晴らしい大滝だ。これは右岸から巻く。
二俣手前のちょっとした8m滝は泳いで通過。水がめちゃくちゃ冷たくて寒すぎる。
左俣に入るとすぐに、6m、15mと滝が現れるが右から簡単に登ることができた。
市房の沢はヒルが多い、すでにKCがやられていた。
中俣の出合に気が付かず、しばらくゴーロを歩くと木の間から糞デカイ滝が見え隠れ。これが本当にすごい直瀑で、落差50m近い第2大滝だ!もっとアクセスしやすければ観光名所になるぐらい見事な直瀑大滝だった。滝屋的に言うと吾妻の「大倉小滝」のような端正な直瀑だ。
この滝の高巻きは右岸から大高巻きだが、そんなに悪い巻きではなかった。
滝の上は急なゴーロで、すでに次なる大滝が控えている。第3大滝は40mぐらいあって、やや水量が少ない印象だが左岸の岩峰が見事。 この滝も右岸から巻いたが、際どい木登りがある結構悪目の高巻きになった。
第3大滝上から少し渓相が変わってきて、ナメとゴーロがしばし続く。
co1120付近の沢が右へクランクするところで3段の大ナメ。ここから先は花崗岩が卓越する上越のような明るい渓相。いよいよ怒涛のナメスラブ天国が始まるよ。
co1120~co1300くらいまでは言葉にならない素晴らしさだ。前半の大滝デパートも良かったが、この花崗岩ナメセクションの開放感は有頂天の気持ちにさせてくれる。 新緑の具合も天気も最高。一つのケチもつけられない。隣のニタノオのスラブエリアも良かったが、開放感ではそごう谷が一歩上かな。
流れが細くなっても、ナメが続いてくれる。やがてゴーロに変わっていくが、これで終わりじゃないのがそごう谷・
詰めではまた美しさが復活! まるで屋久島の源頭のような風景よ。 最後の最後までいい沢なのだ。
最後は尾根へ抜けて二ツ岩に登頂。山頂の眺めがよく絶景のピークだ。
九州の沢は、その多くが沢を詰めず脱渓するような、いわば沢の「いいとこ取りルート」が多い。そんな中で市房の沢は、ピークまでしっかりと標高を登る、正統派沢登りのルートを楽しめる。
下山路は一昨年のニタノオ谷と被るルートだが、相変わらずよくわからない。GPSを頼りにアセビの藪をかき分けて、後半は踏み跡を適当に使って下山完了。 途中ツツジ科のお花がたくさん咲いていてとても癒された。
・・・
そごう谷左俣は、大滝、ナメスラブ、美しい源頭と、目まぐるしい渓相の変化を持つ九州屈指の美渓谷だろう。
う〜ん筆舌に尽くしがたい名渓だ。
九州遠征とくれば祝子川や鹿納谷が浮かぶが、市房山東面の沢もとても素晴らしい。
KCどうもありがとうございます!
明日は、GW九州合宿前半戦の目標であった境谷に行こう!

























