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2020-01-11

奥志賀 岩菅山〜裏岩菅山

2020.1.11

農鳥岳の時に、愛用するスカルパのモンブランプロGTXの紐通し(プーリー部分)が2箇所破損していた(修理中)。

去年も同箇所が破損していて、かなり信用度が低いパーツだ。そんなわけで3シーズン靴しかないがみやま侍との山の約束でどこにしようか思案。

記録的な寡雪の中、ある程度の雪が期待できそうでサイズが全くあっていない3シーズンブーツで無理なく行ける山…

そんな時の岩菅山だった。

岩菅山は志賀高原周辺の盟主たる存在で標高も2300mあるが、存在感はかなり薄く冬は特に人の入りは少ない。

しかし地図を睨むと、標高1500m付近からスタートでき冬道は岩菅山に直接上がるので距離も短い。

さてさてどんな山なのだろうか 期待に胸を膨らまし、AM6:00前ヘッデンスタート

2000mを超えるまで強烈な踏み抜きと格闘し、その後は幼木の藪漕ぎ?ようやくあたりが見渡せると後立山が一望。

ラッセルは全て自分が担当したので標高差700m程度でもかなり足にきた。

志賀高原は日本屈指のスノーリゾート、見渡す周囲は否応なしにスキー場の人工的な斜面が目立ち実に不快。

岩菅山は長野オリンピック時に開発の候補だったようだが、住民の反対により今尚美しい自然を残している。

11時前に岩菅山に登頂した。山頂はこれまでにないような展望、何から何まで見える。

真正面には北信五岳から妙高が手の届きそうな距離にある。スキー場のゲレンデが傷のように痛々しく見える。

後立山連峰はやや霞がかっているものの、その全てが見渡せた。戸隠の壁の奥には白馬三山が神々しく鎮座している。

さらに南を見ると、強烈な存在感を放つ3つの山、鹿島槍ヶ岳、剱岳、五竜岳。こんな風に並んで日本を代表する3座の高嶺が見えるなんて。

霞が強く、ノイジーな写真しか撮れなかったが、立山連峰、後立山連峰が重なるように見え、この場所に来て良かったと心から思った。

表銀座、常念山脈、槍穂高、乗鞍岳も当然見渡せた。

みやま侍は少々疲弊していたが、時間も早いので裏岩菅に足を伸ばした。

裏岩菅山は岩菅より標高が高く、多少アップダウンもある。ノートレースの雪面をスノーシューが最高の仕事をした。

写真に写ってもらいたく、みやま侍に先を行ってもらうが、ワカンではかなり沈み難儀しているよう。

奥には裏岩菅山が輝いている。

岩菅山は実に非対称な山で、西側は針葉樹主体の樹林帯が山頂まで続くが、東側の魚野川源流面はオープンな斜面で越後の山々を彷彿させる。

裏岩菅山までは近いようで、実はそこそこ遠い(笑)

モコモコの雪面に刻むトレース、今日岩菅山は2人占め。

刻んできたトレースを振り返る。

裏岩菅山に近づくにつれ、東面の雪面は雄大に見渡せ、絶景という他ない。

うーんもうすぐ!!

成長途上の樹氷に囲まれる。

お昼頃に裏岩菅山に到着。

越後方面を見れば、上信越国境の山が一望し、苗場の奥には裏三山(入道岳も身切れて写っている)、巻機山が見える。

みやま侍に、あれが前登った巻機山で、あの辺が茂倉だよと説明。みやま侍は、大源太山と万太郎山はどこだ?と聞いてきた(笑)

ビールを飲んで、飯を食ったら下山。

裏岩菅から林道まで直接下れそうだが、景色もいいので往路をそのまま戻る。

岩菅山は実にいい山だった。天気に恵まれたのが何よりだが、以外に雪もしっかりあって、最高の稜線歩き、眺望、静けさ…どれを取っても満点と言える。

これがコンパクトな距離で楽しめるのだから文句のつけようがない。

岩菅山には危険なところは全く無いが、冬季の出入りは少ないのでラッセルは必須、雪深くスノーシューが最も効率いいです。

全てに恵まれなんとも幸せな山であった。 みやま侍お疲れ様! また山行こうね!

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