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2023-07-17

清津峡の険谷 足尾沢

2023.7.16〜17

海の日連休の計画は天気に翻弄されたが、なんとかいけそうということで清津峡の足尾沢へ行ってみることになった!

メンバーは中澤さん、久々のWakaちゃん、舞氏、知る人ぞ知る激ヤバ沢屋の崚さん、わたくしポムチムだ。

崚さんとは縁あって、何度か沢に行く計画が有ったが今まで天気で流れていたので初めての同行! 

 朝四時半に道の駅三俣で集合して、すぐに近くにある湯沢トレッキングの八木沢口の駐車場に移動した。そこから、車2台分を下山予定の林道にデポに向かった。

朝から忙しないがようやく準備を済まして6時くらいに歩き始めた。

湯沢トレッキングコースは、最初こそ穏やかな森のトレッキングだが、鹿飛橋の手前から手入れがされていなく、軽い藪漕ぎになる。 鹿飛橋も高欄が外されていてスリリングだ、眼下には強烈なゴルジュを形成する清津峡廊下が流れる。 

鹿飛橋から先の登山道はさらに荒廃が進み もはや完全に藪こぎだったり、道が消失している箇所も多い。そんなこんなで八木沢から足尾沢の出合までは4時間かかってたどり着いた。本当に遠かった… もう二度とごめんだわ これを2時間半でこなすぶなの会は足早すぎる。。

森の中を歩く
足尾沢橋に到着
足尾沢出合い付近の様相

足尾沢出合いについてふっと一息 正直もう疲れてしまっているが、足尾沢は出合からゴルジュ様であり、右岸の柱状節理岩盤は圧巻である。沢装備になっていざ入渓。

足尾沢出合いはゴルジュ
F1は左岸巻き
柱状節理ゴルジュが発達する渓相

少し滑る沢床に注意を払い進むとすぐにF1が現れる8m程度だが、堅固な岩盤に固められた猛々しい滝 左岸の樹林帯から巻いてクライムダウンで滝上に降り立つ。その先も柱状節理のゴルジュが続き、他にない景観が見事だ!

F26m程度だが、厄介だ!
続く斜瀑 これも水圧が強い滝
雪渓がすぐ上にある険しい5 m滝

ゴルジュの先にはどしんと構えるF2 6m程度だが、全く隙を見せていない。舞氏が右壁からトライするもかなり難儀な様子。視線であれこれ追うがどうにも行ける雰囲気を見出せない。あとで記録を読んでも全て右壁から抜けているようだが、我々は手前の左壁にある凹角を崚さんリードで登った。凹角は泥がかなり乗っていて、とても厳しい登りだった。途中にボルトが一つ打ってあったのでここから登っている人もいるようだ。 凹角の上は草つきの斜面だが、滝上へ降りるところがグズグズで悪かった(チェンスパ利用) 続く、斜瀑も水圧が強く一癖ある なかなか険しいゴルジュだ…

左曲した先には雪渓の靄に包まれた5mのF4がおどろおどろしい雰囲気を放っている。 上部に明らかに悪そうな雪渓があって一瞬敗退を予感させる。へつって近づくと右壁が登れそう 見切り発車で取り付くポムチムだったが、あろうことか真ん中でセミになる。明らかにやっちまったが、舞氏が落ち着いてこの滝を突破してくれて事なきを得た。猛省すべし

長い雪渓潜り
ようやく落ち着いたか
非常に綺麗な渓相でホッと一息

この先雪渓は長く続くが、安定しており崩壊の危険は感じなかった。 くぐったり巻いたりの末、ようやく雪渓から解放されるとほどよく楽しめる渓相になってくれて、ホッとする。

第2ゴルジュ 大滝が見事!
第2ゴルジュの4m+12m滝
崩壊した雪渓オブジェ

落ち着いた渓相の先はこれまた見事な柱状節理の第2ゴルジュで、右岸の崩落によってできた大穴や奥に見える12m大滝が出迎えてくれる。12m大滝は穴の手前にある染み出しから高巻く、途中で雨に見舞われて木陰でしばらくの雨宿り。

中澤さんのグッドルーファイで厳しくもなく滝の真上へ降り立った(最後の復帰は懸垂が良い)

印象的な雪渓のオブジェを横目に、巨岩のゴーロを進む 幸いさっきの雨の影響はない 

40m?いやいや60mはあろう大滝
第5ゴルジュの一幕
林道の橋横断

周囲の地形が開け、明らかに大きな岩盤が目立ってくるとど〜んと構える2段の大滝 第3ゴルジュの入り口だ この2段大滝は40m滝とよく表記されるが、どう見ても60m以上はある巨瀑だ。名がついてないのが不思議なくらい…

時刻は15時半 この滝から続く第3ゴルジュは大高巻きとなるが今日中に越えておきたい。メンバーと相談し、高巻きを敢行することに。

2段滝は右岸のハング下の草つきから巻き始め、尾根を越えて標高を大きく上げたところでトラバース この巻きもルーファイがかなり難しい。。木の隙間から見えるゴルジュ帯は最低でも3本の大きな滝をかけている。 屈強な沢屋かキャニオニアによる全貌解明を期待する。

陽も暗くなり始めた、17時半にゴルジュ上の河原へ降り立つ 幸いにしてすぐに5人がなんとか横になれるスペースがあり整地して今宵の宿完成。 本当に疲れた1日だったが、みんなで話し始めたら止まらず タープの下で横になってもしばらく盛り上がってしまった笑

翌朝、少し歩くとすぐに第4ゴルジュのCS滝に当たる。登れない滝で巻きは右岸か左岸か迷うが、右岸の樹林に入ると案外巻きやすくて、そのまま第4ゴルジュの上に降り立つ。 ナメが現れたりで楽しんでいると、釜を持つトイ状の厳しそうな滝が出てきて、ここが第5ゴルジュにあたるようだ。

崚さんはトイ状滝をすっと突破したが、簡単には思えないので後続は小さく巻くが結局復帰に懸垂下降を要した。

その先も泳ぎの淵があり舞氏が速攻突破、なんだかすごく頼もしいパーティだ… ポムチムは本山行でセミになったのみw

落ち着いた頃に2段15m滝を右から巻くと、その先沢は完全に平流の様子 林道の橋を通過するも、時間的にそのまま詰めて外ノ沢を下降しても明るいうちに下山はできそう。そもそも橋で脱渓するととんでもない長さの林道を歩くことになるのでそれはゴメンだ…

源流部のナメ
詰め上げた湿原
外ノ沢を降ってようやくFin

本流の右俣はしばらくはゴーロだが、コンタが詰まってくるあたりで小滝が連続する いずれも登れて楽しめる。最後はちょっとしたナメロードを歩いて地形図を読みながら詰めると、藪からパッと湿原に出た! モウセンゴケがはえるかわいい湿原

外ノ沢(支流)への下降は藪からすぐに沢型が現れて概ね快適だが、2.3慎重なクライムダウンを要して、1回は懸垂下降した。外ノ沢へ合流してしまえば、難所はなく、やっと橋が見えてきてフィニッシュ 久々の距離に足が棒になった。。

林道歩きを20分程度でデポした車に戻って ふぁ〜、、到着っ! 下山後はみつまたの温泉に入って湯沢の人参亭でトンカツを爆食するという定番?の流れ。

人参亭のご飯大盛りは本当に大食いの人でないと食べきれないので要注意

・所感・

足尾沢は前半に詰まっていて、各ゴルジュの対応は忙しく厳しい、高巻きも簡単じゃない 技術と体力を要する4級に相当の厳しい沢でした。柱状節理の特異な景観に圧巻の大滝、上部の穏やかな渓相の対比が素晴らしい名渓でした! 

みなさまありがとうございます!とても楽しい2日間でした〜

中澤さん記 遡行図

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