toggle
2021-05-15

腐臭漂うサファイアゴルジュ 赤淵川

2021.5.15

以前から行ってみたかった静岡は富士市 愛鷹山の西側を流れる赤淵川のゴルジュ

正直な話、山域的な魅力等は感じないし 集落の裏手にあるような山浅いところだし、汚いなんて情報もあった。

しかし、記録で見る写真には確かな青さを持った水が流れ、ゴルジュの雰囲気は鳥海山・檜ノ沢に酷似した魅力的なものに見えて仕方がない。

本格的なシーズンが始まる前に行くしかないと思っていた沢の一つ。さて、どんな感じだったのでしょうか〜

1.分かりずらい

幹線道路から桑崎集落までの道が複雑すぎる(笑) ナビでどこでもいける時代でよかった、狭いしやたらと車の通りは多いしで運転に慣れない方は鬼門となる。

赤淵川沿いの林道に入ってすぐ、地理院地図記載の372の大きなカーブに車を停めて、ちょい下流から林を突っ切って入渓。

2.汚い

林道周りはゴミの不法投棄がすごい、なんかもう入渓前から不快すぎる 焼酎のデカイボトルのゴミとか意味わからないケーブルとか多い

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

入渓するとかなりしょぼい水量でチョロチョロと流れている… 最近は雨が降らなかったから 貧弱甚だしい流れとなってしまったようだ。

赤淵川は雨が降った後にしましょう。これ本当に大事です。

入渓して数分歩くとハングした滝が出現 滝の裏はゴミ・流木の山 なんでこんなところ来てしまったんだろうと自責の念すら感じる。

しかしどうだろう、よく見ると水自体は澄んでいるではないか…!まだ今日という日を諦めるのは早いようだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

3.最悪

ハング滝は右岸を少し戻って植林の中を高巻く、滝より上はナメ床のようでパッと見いい雰囲気だ。

だけれどペットボトル、カップ麺の容器、焼酎ボトル、袋つめされた生ゴミ等が無数に散乱し、プカプカ浮いている

そして、上の画像 水面、水中に白い何かが無数に浮き沈みしているのがわかるだろうか?

最初は藤の花かなんかかなと思ったが、この周囲は強烈な腐敗臭が漂い 違和感… 水面の白い物体を凝視

なんと正体は数万単位のウジ虫!!!!うっわ!! 最悪!ホーリーシッッ!マザファカッ!! まじ泣きそう!! ここ10年間で最も気分を害した瞬間だった。

当ブログ「山と溪の国」の当初コンセプトは“日本の美しき自然風景を求める旅” 断じてウジの浮いた川を遡る旅ではなかったはずだ。

この死臭とウジの培養体は発見できなかったが、それも逆に気味が悪い。ウジの水に浸かるのは本当にごめんだったので、人生初のウジ巻きを敢行

M氏はウジと気がつかずに首まで浸かって進み、ウジと発覚してもなんだか嬉しそうにgoproを回している…

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

4.綺麗かも…

ウジ巻きを終えるととうとう全身を浸からなければ進めない箇所が増えてきた。

この先もウジ淵から流れてきた水である可能性は75%以上の確率を感じるが、もう仕方がなく観念して ちょい泳ぎ

おや、なんだかキラキラして綺麗ではないか まだ今日を最悪の日と認定するのは早いというのか赤淵川!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

5.無呼吸泳ぎ

とうとう完全な泳ぎを要求される淵に来てしまった… 水は澄んだ感じで見た感じウジも認められない。 蜘蛛の巣がわんさか覆っているのがなんとも萎えポイントだ。

M氏に人柱を任せ、先行で泳いでもらう… すると奥の方でM氏が「うわクッサ!! ヤッバッ! クッツサ!!」といつになくデカイ声で喚いている。

私のいる下流の方にも風に乗り強烈な腐臭が漂ってきた!!

あーもうまじで最悪 この半径数m圏内に腐敗した遺骸があることは明確 M氏は必死に死体を探しているが…どうやら沢の中にはないようだ。

早くこいだのと煽られたので、鼻と口を塞ぎ無呼吸で泳ぎ始める M氏が臭わないと言ったポイントまで完全に全集中の無呼吸を貫き到達に成功した。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

無呼吸の淵から先はまさにヒノソで見たようなゴルジュが続く 溶岩系の特徴的な様相 ゴミの量も減りだし、自然と笑顔が溢れる。

ミスチルの「終わりなき旅」の歌詞では確かこんな一節があった「臭ければ臭い淵の方が泳ぎ切ったら気持ちいいもんな」

ここには確かに日本の美しき自然風景が残ってるようだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

白い何かが大量に浮いている淵 ギョッとして一歩…二歩三歩 都合七歩ほど 後ずさる

しかしこれは生命体ではなく、花弁や落ち葉だ 脳が如何なる浮遊物をも拒否している M氏はさっさと行ってしまった。

奥でとっとと来いだの煽ってきているので仕方がなく 泳ぐ 臭くはない、全くもって しかし無呼吸泳ぎを無意識にしてしまうのだ

刷り込まれている、Like a サブリミナル効果 数万のウジのフラッシュバック 鼻の粘膜に染み付いた死臭 主成分はアンモニア NH3

泳ぎが下手な自分は顎のラインに水面が来る、泳ぐたび浮遊物が目線至近で迫ってくる 恐怖!! これは花弁だと脳を説得する

氷山を貫き進んだ難破船タイタニック号のごとく、花弁を分けて進む なかなか進まない

ようやく小さな滝の上に上陸し、大きく深呼吸をする もうそこに腐敗臭の残渣はなかった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

6.良い 実に良い

気がつくと私の心はウキウキしていた 間違いなく状況は良い方向に転じている

水は透き通り、ゴミの一切も見かけない 花弁の浮遊は仕方がないとして、この地形の妙 たっのすぃ〜

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ゴルジュの中はたまに小滝がある程度でアスレチック感覚で進める 今日は水量が極貧なため本当に難なく進める

いつの間にかウジのことなんか忘れてしまったようだ…

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

見事だ、溶岩がうねりながら 沢は湾曲を繰り返し、ウリウリした側壁は高くはないが迫力を伴っている。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

チョックストーンの4m滝 左の上にカムが残置されている 残置カムにスリングを引っ掛けてA0

俺? お助け紐ダブルAZS

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

沢は綺麗なのだが、ここら辺は取水のパイプが酷く交錯していてやっぱり人臭さを感じてしまう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ナメもありーのですごく良い感じだ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

パイプ淵泳ぎ トラウマからの解放 呼吸をしながら泳げた自分に天晴れをくれてやろう

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

サイコロのようなCSが挟まった淵

滝壺に浮遊物が多い10m滝

ん、NH3  鹿の皮が石にへばりついている 臭いな〜 せっかく忘れかけてたのに 定期的にタイヤとか焼酎ボトルとか死臭が現実を突きつけてくる

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

しかしながら景観はとても興味深いし、沢登り的な楽しさは十分に感じる

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

なんだかんだね、楽しいし 手軽にこんな景色を観れるのは最高 今日はいい日になっちゃっている 赤淵川オススメですっww

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

後半も水に浸かる場面は多し モンベル謹製のパドリングジョンを着ている僕らは全く寒くなく泳げる モンベルありがとう

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

泳いで取り付いて登る 浮遊物にやや不安を感じるが 生命体ではなかった

ちなみに仲間内で筆者はなぜか「生命体」と呼ばれいる 必要条件すぎるあだ名 なんで生命体?

7.激青い!!

僕らは光さすサファイアのような美しい滝壺に浮いていた。

そこは今までの淀んだ浮遊物の滞留した淵とは一線を画し、どこまでも透き通り、澱みない明鏡止水

ウジの無間地獄や死臭たちこめるゴミ川の上流に、こんなにも透き通った神々しい淵があるなんて誰が想像するだろうか…!

この淵だけは何故か、どういうわけか 本当に美しい 浮遊物も少なく 周囲にゴミもない やたらと水質が澄んでいる

まるで辺獄の中、神の寵愛を一身に受けたかのような煌きを放っている

宮城からわざわざ着てよかった!!! 自分宮城県民です 赤淵川のためにわざわざ宮城県から静岡県にくる人、いるでしょうか?

きっといませんね ウジを見たときはね、どうなることかと思いましたよ ほんとゼニをドブに捨てたかと思いましたよ

夜行バス4000円×2 吉野家500円 ネクスコ養分4000円ぐらいか? クソ高いレギュラー3500円 これでウジ虫見に来たんですか〜って

でもね、報われました。 紛れもない日本の美しき自然風景に巡り会えました

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

美淵は右から巻いて少し進むも もうよくね?ってなり始める

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

あーあーまたなんかすっごい浮いてる!! 落ち葉浮きすぎ! せっかく気分いいのに もうかれろ!

ってことで、適当に右岸を登り林道にでた 15分降ればすぐ車に帰還

なんとかってかき揚げ丼が有名な店で海鮮丼を食べる 美味しい しらすはややウジに見える? 大丈夫だった

シソに乗ったうに、これトッピングで550円 鼻糞みてぇな量で550円 これは頂けないが、しらすと桜えびは絶品でした〜

赤淵川は大雨のあと、ある程度ゴミや遺骸が流れた後に行くといいです、晴れが続くと水量もしょっぱくなるので50mmくらい降った翌日がオススメですね。

2.3時間あれば終わります、コンパクトで良し 中弛みなし ウジ有り

正直、また行きたいです。

タグ: ,
関連記事

コメント2件

  • ino より:

    今晩は井上です。
    腐海の沢ですね、私は誘わないで下さいね。

    ウメコバ沢で有った時話した。白神山地 暗門-赤石川-大川のデーターです。
    全てkmlファイルなので国土地理院のHPで読取って表示ができます。

    kmlデータを表示するツールが見つからない場合の為、html形式にで当初の予定とGPSの
    ログ(赤線)を重ね合わせています。

    白神山地
    https://drive.google.com/drive/folders/1DdklEf13ZepWWVI63IdhJxNtnu6d88u7

  • shumpei0413 より:

    ino様
    こんばんは、足尾では偶然の出会いにびっくりしてしまいました。
    白神の周回詳細にわざわざありがとうございます、いつか行こうと考えていますので参考にさせていただきます

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です