toggle
2021-04-25

丹沢で沢周回(伊勢沢・原小屋沢・早戸川本谷沢)

2021.0424-25

体調不良にて2週間ほど引きこもっていた。ゴールデンウィークの予定はすぐに迫っていたため、調子を取り戻そうと丹沢で伊勢沢遡行→原小屋沢下降→早戸川本谷沢遡行→蛭ヶ岳→風巻尾根下山というちょっとした沢旅ちっくな予定を組んでもらった。

4.24

神之川の林道は、落石や陥没等で年々車で行ける範囲が手前に来ているようだ。伊勢沢の入渓点まで1時間くらいの林道歩き。

ポイントで神之川へ降りて堰堤を右岸から巻き降りつつ本流を少し下流へ戻ると、伊勢沢の出合だった。

伊勢沢はすぐに2段の滝をかける。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

出だしからなかなか見ごたえのある滝で、なるほど人気なのも頷ける。人気沢の証として上段にはしっかりとした鎖がぶら下がっていた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

それからも程なく2段(?)10mの滝だが、右岸にロープがフィックスされた巻き道があって、もちろんそちらから巻いていく。

自分は滝登りに興味ないんで、直登はごめんですわ(笑)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

トイ状のナメ滝や小滝が連続して、数少ない丹沢の沢経験の中では間違いなく上位に入る楽しさと美しさ!

2段の大きめの滝が正面に出てきたと思ったら、奥を覗くと伊勢沢大滝が見えた。 所謂前衛滝というやつだが、本命の伊勢沢大滝よりも前衛滝の方がはるかにカッコイイと感じるのは僕だけでしょうか?

伊勢沢大滝はすっくと伸びた直瀑で、規模は本棚などとも比肩する。左壁から登るのが醍醐味らしいが、俺には100年かかっても登れないのでモチ巻きで。

左岸から流入するボロい枝沢から取り付いて2,3小滝を超えたところで尾根に這いずり上がる。残置ロープも点々とあるがここの巻きは丹沢臭いやや危険な巻きだった。

この上流も滝があるがどれも特筆するものもなく、co1000の二俣を右へ進み小滝とガレを交互に挟みながら進んでいく。

登山道のすぐ直下まで流水があり、登り切ると原小屋平だった。

尾根を挟んだ東側は原小屋沢であり、そのまま下降に移る。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

原小屋沢は丹沢では珍しい?源頭がガレてない穏やかな地形の中、徐々に水流を増やしていく好印象の沢だった。

途中大きなイワナが泳いでいたりと、久々のドキドキ感。

水量はぐんぐん増えていき、ナメ状の川床が発達しだした先が滝になっている。 これがガータゴヤの滝だった。

ガータゴヤの滝は右岸スラブに鉄杭が2,3本ブチこまれており、それを支点に懸垂下降で降りていった。

正面から見てびっくり、階段状の美しい流れを持った滝だ。 個人的には丹沢No.1の名瀑かも!

新緑がまで芽吹いてなく、風景的に寂しい感じだったけれど かなり癒された〜 名瀑です!

下段も含めてみると、どうしても荒れを感じざるを得ないが、数多の滝がある丹沢山地の中でも必見の名瀑だろうと思う。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ちょっとしたゴルジュっぽい感じのところもあるけれど、下降の支障になる所はなく気持ちよく沢沿いをおりて行ける♪

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

バケモノ滝を右岸から巻き降り、すぐ下にある1m滝の畔は最高の砂地があってここで幕営とした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こんな感じ 増水の心配がなければ、素晴らしいロケーションだ。

今年初の焚き火で鍋やうどんで腹を満たしたら、寝る。 焚き火サイコ〜

4.25

丹沢とはいえど、4月の夜は冷え込み薄いペナペナのシュラフではほとんど寝付けない始末。朝も焚き火で暖をとって下降再開

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

特に行き詰まることもなく綺麗な沢を快調に下れた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ところどころに小滝を挟み飽きさせない。湧き水が染み出していることもあって、水は結構冷たかった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ひらけて明るい、非常に好感触な区間が続いた。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

目の前がバスっと切れ落ち、対岸に大きな崩壊がある。ここは原小屋沢最初の滝「雷滝」の落口だ。

右岸から滝のすぐ横の樹林帯を巻き降りていく。

雷滝は水量が多く、迫力のある滝だった。大きさも十分 これも名瀑 飛沫を存分に浴びる 4月だとちょっと寒いかな(笑)

これより下流は川幅が広がり、河原の大きな川となり早戸川に合流する。

早戸川は10数年前に親父と来た時とはまるで別物のよう、一面にガレが広がり荒涼としている。

2019年の台風19号ハギビスによって早戸川林道にも甚大な被害をもたらしたと聞く。その際の大出水が原因だろう。

早戸川を遡行し15分ほどで右岸には早戸大滝がかかる、沢からいくと早戸大滝の手前に8mの前衛滝がかかりホールドを確かめながら登ると10数年ぶり早戸大滝との再会。

日本の滝100選に選ばれている有名な滝だが、早戸川林道が廃道となった現在は訪れる人も稀となってしまったようだ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

早戸大滝の寄り道から戻り、本谷沢(早戸川の本流?)の遡行に切り替える。 相変わらずガレとゴーロ主体だが、時折固い岩盤に守られた小滝が出現し以外に楽しい。

M氏が背負っている網は、原小屋沢で拾ったゴミの網

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

co1080の二俣は水量の多い右手の本流へ進み、時折シャワーを浴びる小滝を交えて進む。

本谷沢は特別大きな見所となる場所は無いものの、明るく簡単に登れる小滝が多くて思っていた18倍は楽しめるいい沢だった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

詰めは巨大な崩壊地の真っ只中となるが、神之川仏谷の大クドレのような最悪の崩壊ではなく、まともに歩ける崩壊地だった。

崩壊から疎林に入る 下草はやたらとバラの多いこと 主脈の登山道へはラスト30mほどだが、急斜面とバラに苦しめられた…

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

登山道へ無事到着 不動ノ峰から西へ300mのところのコルに出た。 目の前には丹沢山地の盟主蛭ヶ岳が堂々とした佇まいだ。

写真はないが蛭ヶ岳山荘で蛭カレー1000円を頬張り、1本500円の炭酸をがぶ飲みし姫次→袖平山とアップダウンを繰り返した。

下山は丹沢屈指の急登らしい風巻尾根を使って無事神之川へ帰還。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

神之川は新緑まっしぐら

丹沢という身近な山地でもなかなか奥深いところを2日間たっぷりと楽しめる充実した活動だった。

伊勢沢・原小屋沢・早戸川本谷沢どれも違った印象を持つ楽しい沢で、M氏の考案したナイスルートだった(本当は玄倉川も絡めたかったらしいが、その場合2泊必要)

2日で伊勢沢大滝、ガータゴヤの滝、雷滝、早戸大滝と4つの個性的な名瀑を楽しめるので滝好きにもオススメしたいです、特に早戸川流域は長い林道歩きに辟易すること必至なので、いくならこのルートが最適かと。また、幕営がバケモノ滝の前ってのもポイントかな

下山時間に余裕があれば、金山谷下降するとより充実するかもしれません。

帰りは青根キャンプ場の「いやしの湯」で〆る ここは温泉も良くて飯もめちゃうまい! 是非行ってみてください。

M氏ありがとうございました。

タグ: ,
関連記事