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2022-07-18

シャワークライミングの聖地!松木川 無名沢

2022.7.18

松木渓谷右岸の悪しき渓谷「無名沢」もう、名前からして普通ではない。。 無名沢は、松木沢幕岩の下端部から中倉尾根のガレ地帯を一直線に断ち割り、流程僅か1.3km程度で標高差600m近くつきあがる超急峻な渓谷だ!

m氏がずいぶん前から狙っていた沢だったが、滝が多く詰めのガレ場が悪すぎるという事前情報があり、長年ビビっていけなかった沢だ(笑) 力強い仲間も増え、今だったら相当に難しい沢以外はほとんどいける手応えもあり、悪渓と名高い無名沢挑戦の準備は整ったのだった。

松木川右岸の沢は、今ではすっかり定番化したウメコバ沢以外は手付かずだった。黒沢や水無沢などはアイスクライミングでは有名だが、沢登りでもとても楽しめる沢だそうだ。 

準備中、沢装備を準備していた女性2人パーティが居まして、なんとなく、察するところがあり、行き先を聞くとなんと無名沢!ここでのバッティングは史上初かも笑 察した通り、FEELさんパーティでした(笑) 過去何度もニアミスしてたけど今回お会いするのは初めて! 挨拶し先行させていただく

 ドキドキワクワク! モチベも高く、今日はクソだるい銅親水公園からのアプローチもやけに早く感じた♪

出合の10m滝
即連瀑が始まる

アプローチは1時間ぐらい 無名沢の出合いは、10m滝となっているがこれは登れない 右岸の樹林に入って小さく巻くと、ドンピシャで滝上に出る。

そこからはすでにF2~F4ぐらいまで見えていて、早速の連瀑に興奮を隠せない。

あ、今回の記録はめちゃくちゃ写真多めで行きますよw

F3はシャワーか側壁から小さく巻く
滝に継ぐ滝もうFナンバーわからぬ

F3ぐらいまでは、滝の個数を覚えて入られたが、その上もすぐに滝滝滝… 流石にもう覚えられないし、結論から言うと無名沢は5m程度の滝が数10個、10m級の滝が10個程度現れるようなとんでもない沢である ゴーロや平凡な区間はほぼなく、永遠にゴルジュ地形と連瀑が続く沢なのだ!

形状も美しい! 釜も深い!
滝の間はナメがある

意外と水量豊富で登りごたえも十分、そして驚いたことに釜が深いものが多い! てっきり上部のガレが堆積し、釜はないものと思っていたが、青々とした美しい水を湛えた釜が随所にあるのだ☆ これはすでにこれまでの足尾の沢はとはレベルが違う!

明るくて闊達な渓相
スライダー12m級

下部は、白っぽく固い岩盤に囲まれていて、開けて明るい渓相 絶え間なく続く滝に、感謝の念すら覚える

滝、釜ナメが続く
水はめっちゃ冷たい!!!

森に囲まれた美しい釜ナメゾーンではザブンして水に浸かるも、長くは耐えられないほどに水が冷たい!!

立派なゴルジュ地形☆☆
岩から水が吹き出すような枝沢

ゴルジュ地形も絶えることなく続き、そこは滝とナメが構成する 先週の大沢川に引き続き、これまた日帰りの大名渓なのでは!

5m滝 スタンスが崩壊する
延々と続く滝ゴルジュ

のっぺりした5m滝は右壁から登るもm氏が登るときにスタンスが大きく崩れた。 ここは脆いので注意して登ったところだ!

続く、CSの連瀑は気持ちよくシャワクラで超えていった。

癒し要素も高い
3連弾のCS

この辺りから岩が黒っぽくなり、沢幅も狭まり少し威圧的な感じに それでもナメが続いたりと癒しようもあり 本当にケチのつけようがない感じだ。 そしてちょっとめんどくさそうな3段のCS連弾15m滝が見えてきた。

シャワーでガシガシ登る
核心のCS8m滝

CSの連弾の最後は威圧的な8m滝で、のっぺりした右壁に古のペンキがあり、リングボルトもあるのがわかる。 

渓たそが右壁を登り始めるもかなり悪いようで逡巡している。 ポムチムは水流がドドドドシャワーだが登れるように見え、一人突っ込む、水流左から水をどっ被っていき、CSから水流を横断し、右壁に移る 移るところがかなりの水圧で、足がかりが少ない フリーだったので吹っ飛ばされないように慎重に超えた。 結果的に無名沢の核心部となった。

瀑水から出てきた渓たそ
無論滝はまだまだ続く

瀑水の横断は危険だったので、後続にロープを投げて超えてきてもらう 結局、ロープを補助的に使ったのはここだけだった。 その後も滝、滝、滝 もうF30くらいだろうか?笑

終わらない滝にご満悦
シャワーあるのみ

シャワークライミングの連続で、まるで泳いだかのように全身ずぶ濡れ 夏にぴったりの爽快な沢だよ!

2条の8m級はボロいので右巻きした
閉塞感のあるゴルジュが続く
かっこいいCS3段13m
どれも快適だよぉ!

黒々とした側壁と、畳み掛けるように連続する滝が威圧的だが、どれも本当に楽しく登れて最高だ♡

こんなに滝がある沢はそうそう無い、もしかしたら関東で最も登れる滝の多い沢の一つかもしれない…割と冗談抜きで。

ぐんぐん登っていく
ゴルジュはどんどん深くなる…

無我夢中でぐんぐん登っていくと、ゴルジュはやがて黒みを増し、幅は狭まり、クライマックスに近づいているようだ!

美しい連瀑に感動…
シャワクラn回目

見上げる連瀑は造形も見事なもので、滝屋出身のポムチムは目でも楽しめる。 まだまだシャワーは終わらん そう、この沢は600mの連瀑帯を登っているようなものであり、ゴーロなんて全体の5%くらいしか無いのだ。  

両門の滝 
二俣が多く 全部滝で出合う

標高1230m付近からは出合いが多く、左岸から滝となって出合う枝沢が頻出する。 

F40くらいかな…
Co1300付近かな

Co1300あたりか、実際覚えてないが、顕著な二俣は水量比1:1 右の滝で出合う沢もかなり気になるが、左俣の本流をすすむ。

出合いの7m滝、ボロめ
7m滝上、ここでいきなり狭まる

左俣を入ると、すぐに7m滝があり、ちょっとボロめだが簡単に右壁から越えると トイ状の滝が続き、予想外のいかついゴルジュの様相。 まさかこの上でハイライトが待ち受けているとは思わなんだ

この周囲は湧き水が側壁から大量に染み出していて、非常に神秘的な景色だ! 一見の価値あり

でん! 無名沢最狭CSゴル
ゴルジュ生命体と化した

デデンと現れたのは、無名沢の最狭部となる多段連続CSゴルジュだ! ぬらりと黒い壁をCSの溝がかち割る異形のゴルジュ

m氏わっくわくの様子
快適なシャワーで超えて最高!!

見た目がかなりの圧があるCSゴルジュだが、難しくなく、どっぷりと水につかったシャワーの連続で楽しく突破可能♡

いや〜すごい! これはきっと滝屋も大満足の沢だろう!

間髪入れずにCS 登れない
穴の空いた滝

ゴルジュを越えると、間髪入れずに2条10mCS これは登れない形状なので左岸のルンゼからごく小さく巻くが、結構な癖のある高巻きで結構難しかった! ここは湧き水が滝となって落ちていて、水量は本流よりも湧き水の方が多い 

湧き水はキンキンに冷たくてめっちゃうまいぜ 本流はいよいよ水枯れも近く、水量はぐっと減る。 最後のアトラクションである穴の空いたCS5m滝は左から小さく巻けるが渓たそとm氏はCSを潜るために頑張ってへつって突破!

穴くぐり渓たそ
いきなりガレ地獄へ…

穴滝を超えると、正面はガレ場となり どう見ても邪悪な雰囲気 水も枯れているので、悪いとわかっているただのガレを登る必要はないため、左岸の尾根目指して登っていく。 それでもガレは避けて通れはしないが、問題ないレベルだった。

尾根に出たら、快適 
中倉山PH

ガレはあるものの、景色を楽しむ余裕すらあり、むしろ楽しいレベル 忠実に詰めず大正解だ◎ あとでFEELさんの山レコを見たが、どうやら似通ったルートで来てたみたいだ!無名沢の鉄則 ガレは詰めずに左岸尾根へエスケープ!

明瞭な尾根に出たら、トラバースでショートカットして無事登山道へ抜けた〜 い〜やいやまたまた名渓でしたわ!

下山は記憶よりも短く、スタスタ降りれた 最後は林道を歩くとかなり迂回になっちゃうから、ログのように仁田元川に降りて、そのまま、ダムを上を横断するのがベストだと思います 牧歌的な風景が実によき

無名沢最高でしたね シャワークライミングすること10回以上、滝は冗談抜きで40〜50くらいあるんじゃないかという具合で、1つ2つを除いて全部登れます!弱いポムチムでも快適でした笑 本当に、素晴らしい沢 ☆ ×100 先週の大沢川と同じく、流行る予感がします 少なくとも、流域でメジャーなウメコバ沢や丹平治沢などより内容自体は比較にならないほど濃いと思います(どれも景観が良く素晴らしい沢であることは間違いないです)シャワーの連続で、水も冷たいので完全に夏向きですね

こうなってくると、並びの黒沢、水無沢も気になっちゃいますな〜  楽しい一日でした渓たそ、m氏お疲れ様でした。

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