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2022-08-14

湯檜曾川 大倉沢

2022.8.14

裾花川から下山後、まだ物足りないよねってことで谷川へ移動し、湯檜曾川の支流で名渓と名高い大倉沢を遡行した。

谷川の沢は去年初めて行ったけれど、まずハズレってことがないし 虫も少なくて最高だ! 湯檜曾川流域へは今回が初めてで、湯檜曾本谷は谷川の代表的な沢であり、各支流も素晴らしい沢だそうだ。 

今回遡行する大倉沢は十字峡で抱返り沢と共に湯檜曾川と出合う沢で、日帰り沢の中では屈指の充実遡行内容と語られている。

白毛門の登山口に車を停めて、朝5時過ぎに出発 随分長いこと歩いて、武能沢出合から湯檜曾川へ入渓

魚止滝のゴルジュ
魚止

ゴルジュはなかなか立派で、すぐに魚止滝が出てくる 残置があって楽に登れるが、ヌメるかも

その上もゴルジュになっているが、途中左にある残置ロープから樹林に入ってゴルジュ出口まで巻いた。

谷川の沢は良いね〜
M氏は泳いで取り付いた

湯檜曾川は広々とした沢で歩いていて本当に気分が良い。 時折出てくる滝も楽に通過できる いかにも雪国の沢って感じだが、アブが少なくて最高だ!!

雪渓が残る
うなぎの寝床

沢の屈曲点では、スラブの直下に分厚い雪渓が残っているが、片側だけで通過になんら問題はなかったですね

うなぎの寝床と言われる水路は想像の40倍くらいジョボい 水無川の暗峡、大常木沢の山女魚淵くらいショボい

泳がず、バンドから通過

岩盤が発達する湯檜曾川
素晴らしい渓相だ

しばらくは目が覚めるような美渓歩きが続く 2段15mくらいの滝の奥には、抱返り沢出合いの120m大滝が見えている。

抱返り沢は、山の稜線付近までずっと滝が続いているのが分かり、かなり興味深く思った。

快適な遡行
十字峡が近づく

湯檜曾川本谷、抱返り沢、大倉沢が出合う十字峡は、日本の渓谷風景10選に入るのではと思うくらいの景勝ですね

ナメも秀逸
右が大倉沢

抱返り大滝の下で休憩し、左岸から8m滝となって勢いよく出合う大倉沢へ入る 出合の滝は若干のシャワーで越えてゆく。

出合い滝を登る
快適遡行

その後も続けざまに小滝が連続するが、どれも快適で問題になるような滝は出てこない。

15m滝 右から越える
崩壊したブロックと3段20m

15m滝は左右どちらも行けそうに見える より簡単に抜けられそうな右手のルンゼから取り付き、バンドをトラバースしながら越えてゆく 時折滑る岩が怖かった。15m滝の上は崩壊した雪渓のブロックが散乱しており、奥に見える20m滝の手前にも大きく散乱しているのが確認できる。

3段20m滝
40m滝

ブロックを慎重に越えてゆくと、いよいよ大きなスノーブリッジが出現 長さは50mほどか、比較的安定してそうなので中を通過する。 すると、すぐにハイライトの40m大滝が出現! これは40mもなさそうだ、30mぐらいかな

右から取り付き、大きなバンドからは流心に近づくようにして突破 ロープは使わなかった

40m?大滝を快適に直登
SBの中から登る大ナメ滝

この辺りから断続的に大きなSBが連続する SBの中にいくつも滝があり やや緊張もする 雪渓のカス(藁と泥)が岩の上に乗り、滑りやすいものも多かった

束の間のナメに癒しを求めて…
ずっとSBが続く
綺麗なナメもSBの下
ここでアクシデントが発生

長いSBを通算4〜5個は通過しただろうか? 最後は2段の滝の上に薄いブリッジがかかり、奥には崩壊したブロックが滝の真ん中ぐらいまで堆積している なんとも判断に迷う状況で、巻こうと思い立つが、草付の傾斜が強く 難儀しそう

左岸側はまだマシに見えるが、どのみち楽ではなさそう もう一度中を覗くと、6m、10mと滝が続いていて、10m滝は手前にブロックが散乱している感じ 行けそうなので、いけるよーと合図し、雪渓の中でシャワーを浴びながら越えてゆく 崩壊したブロックを登っている時に、掴もうと手が触れた大きな雪塊が急に動き出し、勢いよく落っこちてゆく フォールラインにはしんがりのM氏がちょうど滝を登っている最中でやばいと思い叫ぶ  落下するブロックは途中でもう一つ巻き込み直径2mのものと1m大のものが猛スピードで落下していく 2mの方はM氏の横を通過したが、1m大のブロックが躱しきれずに右足に直撃していた 吹っ飛ばされてうずくまるM氏 しばらく立てないようで、渓たそが戻って近づき様子を見ると、しばらくして歩き始めた どうやら骨折などはしてなさそうだ。ホッとした。 M氏は足に痛みはあるが、問題ないということで遡行を再開した。 本当に危ない場面でしたね

CS滝は倒木が挟まり余裕に
狭いゴルジュ地形に

この後、急に沢は狭まり、まんまるい岩を挟んだCS滝が出てきた 倒木が挟まり問題なく通過 ここは深くて全身濡れますね

その後も狭隘なV字谷が続くは中は簡単な滝が連続していて、中には残置スリングがしっかりあったりで行き詰まることなく通過できた

狭いゴルジュ
いよいよ源流のナメ?

ゴルジュの先には谷川っぽいひらけたナメが続き フィナーレが近い予感

快適なナメ歩き 待ってました!
源流の連瀑帯

米子沢のような源流ナメがしばらく続き 晴れ間も見えて有頂天になる 続く連瀑は秋に来たらきっと見事な紅葉なんだろうと思う 

しばらくはナメ小滝が続いた
魅力的な左俣だが、詰めの短い右俣を選択

Co1570付近で出合う左俣は、見事なナメが形成されていて どう見ても進む右俣よりも良さそうだ 今回あんまり調べてなくて、この魅力的な左俣からでも問題なく詰めれることを知らずに、登山道の近い右俣へ安直に進んだ Co1640付近の二俣では左へ進み しばらくすると水枯れしてしまった 早くも藪漕ぎかなと思ったが、すぐに草原に飛び出し 稜線の直下までは草原が続いていて安堵した

草原には花がたくさん咲いていた
地獄の下山が開幕した

名前は知らないが綺麗な花が何種類も咲いていて癒される草原 稜線まで残り20mというところで強烈なミックス藪に突入 15分ほど格闘し、無事に登山道へ抜けれた 背後には朝日岳 ぐるりと尾瀬から平ヶ岳 だいたい全部が一望できた

さてアクシデントがあったものの13時に登山道へ抜けきれた。 問題はここからで、この下山路がスーパー長くてハード!!

笠ヶ岳、白毛門の登り返し…特に白毛門から土合までの激下り区間は怒りすら覚えるほどの苦痛下山でしたね 

何はともあれ、無事に下山 初めての湯てるめも入れて大満足な山行でした〜 谷川の沢は外さないですね! 

M氏、渓たそありがとうございました。

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