まるで残雪期、甲子旭岳
2020.2.15
予報を信じて向かったのは2週間前にホワイトアウトで何も見えなかった、那須 甲子旭岳
ここのところ季節外れの暖かい気温(もはや暑い)と、2000m付近でも雨が降って蔵王のスノーモンスターが激減という悪いニュースに不安を感じながら向かった…
やっぱりだ、雪はグシャグシャのザラメ雪 とても2月なのが信じられないような状態。甲子山についた時はガスで何も見えなかったが、先行者のトレースを追いかけると風向きが変わり、旭岳が見えてきた。
標高を上げてもザラメ状が続き、後続する5人パーティーはGWのようだと嘆いている。本当に2月なのか…信じられない!
山頂が近づくにつれて、尾根は細り、傾斜も急になってくる。いつもお守りとなっているアイゼンとピッケルを使った。
先行者のトレースがあるので幾分マシだが、とにかく溶けかかった雪が沈む沈む。時折尻まで沈み不安定極まりない。
ここから先もトレースに助けられながらも、沈んで重い雪に難儀する。残雪期登山を感じる様相になんとも言えない気持ち。2月だよ。
雪壁はアイゼンとピッケルを確実に使わないと危険な傾斜。
普段はなかなか味わえないようなスリルを感じた。
山頂直下は10mほどの短い雪稜となっているが、先行者のトレースがあり問題なかった。
後続は賑やか、5人組と3人組がやってきている。
山頂に到着した。
正面にどでんと三本槍岳 山頂に至っても雪は少なく、山頂でも踏み抜く始末。2月だぞ! この感じ、標高1835mという消して低くない山頂でもかなりの雨が降ったのだろう。
霧氷もなく、ズタズタの雪にちょっぴり悲しくない訳が無いが、一応雪山っぽい感じは残っていてホッとする。
裏那須と呼ばれる連山。流石山→大倉山→三倉山 非常に美しい稜線で、歩いてみたい山だ。しかしびっくりするくらい黒々しい(笑)
三本槍岳、流石山の間で自撮り。
下郷方面、こちらからも観音山経由で登れるようだ。是非是非来たい。
3人パーティーは気さくな方々で話が弾んだ。
5人組とも話をすると、坊主沼経由で周回するというので、時間差でトレース泥棒することに。
先行、ありがとうございました。
しかし途中で追いついてしまい、そろりそろりと行くことに。
こちらからの旭岳もとても雄大! あ〜これは真っ白い時にまた来なければ!!
きっとすごく綺麗な山でしょう。
薮も出ていて、踏み抜きもひどく笑ってしまう。2月だぞ。
今年はいよいよ地球温暖化による影響を身を以て感じたというか、明らかな異常気象である。
例年2m積もる地区でも0cmの積雪であったり、場所は違うが南極が20℃だったり これから毎年こんな感じなのだろうか。
今年だけが異常であることを願うばかり。
苦しみながら甲子山に戻ってきた。
2週間前は何も見えなかったが、旭岳はこんなにも近くにどっしりと構え、惚れ惚れするような山容。
いつかまた、絶対にくるから 次は真っ白で美しい姿であってくれ!
今シーズンの雪山(2500m未満)は、強烈な寒波が再び来ない限りは終了と言える。
本来は3月がいい時期なのだが…