只見川左岸 滝沢川
2020.912-13
素晴らしい沢だった とにかく素晴らしい沢 それ以上に言葉は見当たらない
どこまでも続くゴルジュ、ナメ、釜、滝… きっと訪れた誰しもが満足するに違いない、会越只見川左岸サイド屈指の名渓だ!
車一台ではかなり厄介なアプローチorデプローチとなり、前日に川口タクシーさんに電話して移動のお手伝いをお願いした。
川口タクシーさんは以前にも2度同じように滝沢川の遡行者を運んでいるようで(トマの風とさわねさん?)話はスムースです。
9.12
本名津川線は本名御神楽岳登山口への分岐を分けたところで通行止め。その手前にも真新しい崩壊が道を塞いでいた(人力で退かして進めた)
車を広いスペースにとめて、一緒に来ていただいた川口タクシーさんの車に乗り込み男滝女滝遊歩道まで送って頂いた(¥7.000)
幽ノ沢の分岐を分け、滝沢川におりると会越らしからぬ怒涛の水量 水も結構濁りがある どうやら前3日間の降雨の影響を受けているようだ。
会越の沢は水の引きも早いと思い、1時間以上待機して水位を見ていたが全く変化なし。 滝沢川の源頭である貉ヶ森は保水力があるようだ。
撤退を念頭にちょっと進んでみようとなったのは既に10:00近い時刻だった。
広大な河原いっぱいに流れる滝沢川 支流を二本分けた上流でも水量は相変わらずだった。
濁りもあってか消極的な私だったが、M氏は行こうと強気の提言 よし、なら行ってみよう
私が消極的だった一番の理由は沢ズボンを忘れて、現場用の作業着で来ていたことだった…
左岸にシンボリックな岩峰を望みながら穏やかな沢を進んでゆく、いつしか両岸が狭まったゴルジュ状になるや否や
ここからは怒涛の展開
ところどころ泳ぎながらゴルジュを進んでゆく 水量は多いが問題になることはない。 ただ、先週と打って変わって寒い!水温も低いぞ
渓相は変わらず、ずっと側壁が発達している
大きく開ける展開もあって、そのめまぐるしい変化に感動すら覚える。 残念なのは曇り空と気温の低さ
あまり積極的に水に浸かることはできない
左岸からすだれ状の滝を落とすゴルジュ 轟音こだまし度肝をぬかれる あの先に何があるんだ
泳ぎたくないな〜と思うも 泳がないには先に進めない… サムッ!
ゴルジュの先には2段8mの滝が大水量を叩き落としていた これはちょっと。。巻きで
少し戻って右岸のトイ状スラブから灌木を伝う。 滝上はナメのゴルジュだった
2条4mも特徴的で面白い
右岸から勢いよく注ぎ込む枝沢の滝
またも泳ぎが必要なゴルジュに… あれ滝沢川ってこんなに忙しい沢なの!?緩やかな沢をイメージしていたので、少々驚く
3条5m
ゴルジュ状は終わらない た、楽しい! 寒さとお天気がちょいアレだが 釜川右俣や尿前沢を超える凝縮度だと思う。
間髪入れず8mの滝 なかなかどうして滝も見事である
上段 やや細かいが ここも問題ない
あれ?ここまじ会越!? こんなに豪快な一面があるとは… 室谷や御神楽岳の沢だけが会越の白眉ではないのだ!
大きな釜を持つ滝が多いのも特徴的
左岸からのナメ滝もちょうどいい緩急に こんな美しい沢にもブルーシートのゴミを捨てる糞釣り師が入っているようだ。
ゴミの一部を回収した。
会越らしいナメも随所にあって もうたまんないですよ
ひときわ大きな釜を持つ滝 次来る時は暑い日がいいな 釜は本当にたくさんあるので泳ぎ放題だろう
東北の沢を思わせる(福島県だから東北なんだけど)ような絶景ナメあるし
その先はスラブからすだれ状の滝が四本も落ちる大空間もある
釜だらけ〜!!
屏風状12m滝 右岸のスラブから巻く よく見ると左壁につながっているようなので登れる人なら登れるかも
ここの巻きは悪くない
濁りもほとんど消えて 美しい水になる さてさてここからは怒涛の連瀑だったのである!
多段滝は快適
渓相の美しさはピカイチ
白い岩盤がどこまでも…
水路の奥には4m滝 どこも快適に超えれる
見事なトイを形成していた。 スライダーするとケツが挟まる
整った姿の連瀑帯
最高の渓相に大満足の筆者(現場作業着)
バチ効きのラバーソールで快適極まりない!! なんて素晴らしいのでしょう〜
振り返ると圧巻!! 私の好みを全て抑えた最高の渓だ!!
連瀑の上もずーっと滝場は続く、それもほとんどが顕著な釜を持った滝 いずれも登れるか、小さく巻けるかである
まるで一つの滝のようにぶっ続けで滝が出てくる〜
滝-廊下-滝-滝-廊下ってな感じでもう休まる暇なんかなく ぶっ通しで最高潮!
ゴルジュの終わりには強烈に狭まった滝が… 14m級で直登は我々では不可能
クライマーであれば、左壁がつながってそうに見えなくもないが 吹き出す滝の上部にもツルツルのスラブがあって厳しいかも
弱点がほとんどなく、右のリッジからM氏リードでロープを引くがボロボロの壁に難儀 途中ボールナッツと砂に埋め込んだハーケンで中間支点を取っていた…
ここはイボイノシシでもあると便利なのだろうか? 傾斜が緩む直前の2m垂壁はかなり厄介で、今年では最悪の登りだった。M氏ナイスリード!!
中間者結びで登って末端を結んで荷揚げした。 少しあくせくしてこの滝の巻きに1時間くらいかかってしまった。
ゴルジュを通過すると一気に癒しの雰囲気に! 素晴らしい緩急だよ
とは行ってもちょっとした釜も出てくる ここは泳がなくても進める…笑
co740の二俣は全然広くなく、え!ここテン場!? って感じだが、左俣を30mほど行った右岸がギリギリ良さそうな感じになっていた。
時刻は既に16:00前 M氏お待ちかねの釣りは今日はお預け。それより寒いのなんの!湿った薪を着火するのにも難儀したようだ(焚き火は全てM氏任せ)
勢いよく燃え始めたら湿った薪も一瞬で着火 満天の星空を眺めながら滝沢川を回想した…
9.13
朝は快晴 少し早めに準備して M氏待望の釣りタイム あんなに滝がたくさんあったけどどうなのか…?
一瞬で良型を釣り上げた が、針を深く呑ましてしまったようで 頂くことに
ごちそうさまです! その後も何匹かヒット こんな上流にもいるなんて
2日目も快適な滝が連続する
源流だけど、依然大きな釜が出てくるもんで
右から行こうとしたら釜に落ちた co790の二俣まではこんな渓相が続いていく。
co790の二俣は3:1で左沢が水量多いが、貉ヶ森に抜けるため水量の少ない右沢を進む 一気にしょぼくなるが時々ナメや悪いミニ滝がある。
いつの間にか曇り空になっていたが、おかげで藪漕ぎは快調 なかなかの強度を持った藪だったが30分ほどで貉ヶ森に抜けた
テン場から釣りしながら4時間半くらい
貉ヶ森は展望なしと聞いていたが、御神楽岳方面は大きく見渡せる ここからは本名津川線まで明瞭な踏跡がある ところどころ眺めもいい
ゴールは記念碑のある広大なスペース 会越という言葉の重みを最も感じる塩の倉峠
ここから本名津川線を延々歩いて、駐車したところまで行く。。3時間はかからなかったかな? それでも歴代でも結構長い方の林道歩きだった(笑)
林道は舗装されているところや工事しているところがあり、全線開通が待ち望まれる いや開通しなくてもいいか
15:00過ぎには無事車に戻れました。
ロープの必要を感じるところはゴルジュ最後の14m滝の巻きでしょうか、難所はその一点でした。
懸垂もなく、すこぶる快適な遡行が約束される沢です。秋は紅葉が綺麗でしょうが濡れる場面もいいので難しいかな…
会越好きの皆様 感謝と誠意を持って滝沢川に行きましょう 川口タクシーさんありがとうございました。
M氏 お疲れ様でした。
※道の駅金山のかぼちゃソフトクリームは激ウマ!!