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2020-11-01

前ヶ岳 V字第2スラブ

2020.11.1

白石沢の興奮醒めぬまま一路会越へ向かった。道の駅かねやまで夜鷹山周辺のスラブ狩りを楽しんだという中澤さんと合流した。

本日は会越の盟主御神楽岳の南西に繋がる前ヶ岳南壁にあるスラブ。 マイナー志向のアルパインでは初級者向けとして割と知られるところのようだ。

前ヶ岳南壁は複数のスラブがあり、登山大系によると大きく6つに分類されるようだ。

前ヶ岳南壁 全景

右から順に、右スラブ→V字スラブ→赤いスラブ→三本スラブ→街道スラブ→段々スラブ

また、V字スラブや三本スラブは上部でさらに分岐するため、ルートは無数にあるのだそうな。

この中でも比較的ポピュラーなのは右スラブと、V字第1・第2スラブらしい 左のほうに行くに従って藪漕ぎが長くって行くのもあって 今回はV字第2スラブに行ってみることにした。

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霧来沢をてくてく歩いていく、水は皮膚を刺すような冷たさ。夏の暑さなどもう全く思い出せない…

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時折、この地の特色であるグリーンタフの沢床が広がる。

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暗い沢床から見上げると、前ヶ岳の南壁が凄まじい迫力で立ち上がる。 とても私のような若輩者が登れるような代物には見えないが…

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V字スラブへの沢との分岐、ここからいきなり急傾斜となる。

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2段30mぐらいの急傾斜の滑滝は右岸から小さめに巻いて行く。

さらにもう1段枯れ滝があり、あの上が「V字の広場」のようだ(?)枯れ滝は左から取り付いて行く。

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岩はしっかり乾いていてなんという事もないのだが、途中下を振り返った私は高さに怯えてしまい次の一歩が出なくなってしまった…

こんなに高いのは人生で初めて(笑)  上からロープを求めたが、うまいこといかないようだったので エイッ!と一歩を踏み出したら無事に通過できた。

皆がスイスイ登る中明らかに自分だけペースが落ちている…  wakaちゃん、なんでいきなりそんな登れるようになってん!?笑

ここがV字の広場だろうか… 強烈な迫力で迫ってくるV字スラブ てかこれスラブなのか!? 裸山スラブのような感じを想像していたので、結構な傾斜にビビる

今日は余裕ですな!なんて話していたがここ最近で一番余裕のないしゅんぺいとなった…

右の窪みから順に第1、第2、第3、第4スラブ はっきりしていてわかりやすい。

さらにもう1段上へ この辺は傾斜も強くない岩場でよかった。 中澤さんとM氏早過ぎ〜

白石沢のような滑らかさは少ないが、これは絶景 貸切なのがまた嬉しい!

ドローンブ〜ン。 左下に我々がいる ドローン楽しいな〜 10万以上してちょっと高い買い物だったけど、充分に価値を感じる

ここから左岸側に横断し、傾斜のきつくなる基部から1Pロープ(35mほど)を出す。 右の方にもっと寄ると傾斜の緩い岩場があるようで、そこならロープもいらないらしい。

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M氏が先行 5mほど足場が悪いスラブがあった リードあざす!!

ドローンで一枚。紅葉した灌木に中澤さんが突っ込んでいるのがわかる。

見事な絶景ですな。

リードしてみたいと途中そんなようなことをボソッと口にしたが、徹底的に撮影役に周ることにした!

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第2スラブに入るとこれまでよりも傾斜は急になる、M氏先行(笑)  傾斜は急だがなるほど確かに登りやすい でも中間支点が取れずM氏は最後までランナウトした。

50mいっぱいで左側の灌木で切っていたが、とても貧相な灌木で狭い フォローの中澤さんはそのままリードする運びになった。

リードするM氏 あら!なんかクライマーっぽく見えますね。 M氏のいる3m上にあるショボすぎる灌木でピッチを切る。

ドローンで俯瞰

「あれ〜!? しゅんぺい氏リードしたいんぢゃないの!?」と皆さんから責められるが、これはしゅんぺいの限界角度を凌駕しているので今回は勘弁ということで…

代わりにドローンを飛ばし続けた…

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中澤さんが灌木から右手よりにトラバースして行く、一瞬で行ってしまった。 灌木の生えているところまで行けば傾斜が緩まり、もうロープは必要ない。

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皆が揃ったところでロープをしまって、少しの藪漕ぎで稜線に抜ける。

無事に登り切りました!

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前ヶ岳の稜線は割と強度の強い藪で、30分ほど漕いでいくと避難小屋に出た ここからもう20分ほど登山道を登ると本名御神楽の山頂だ

ここでもドローンを飛ばして記念写真

V字第2スラブは想像よりも高度感があって、壁に近い印象を受けた 慣れたクライマーならロープも何もいらないのだと思うけど クライミング力のかけらもない私には少々難儀な場面が数回あった。皆様のお陰で無事に楽しく活動できました。

また御神楽岳の一面を知ることができて本当に良かった。今度は御神楽沢周辺のスラブ、水晶尾根などに行きたい

まだまだこの界隈で10年以上はお世話になりそうだ…

皆さまありがとうございました! シーズン終わりに相応しい充実の2日間を過ごせました。

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