田代川のゴルジュ
2021.5.1
屋久島に来て3日目、初日は夕方に島に着き沢の増水状況を観察、2日目は淀川〜石塚小屋沢の周回
さてそろそろ本命の山行を始めたいところだが今日は午後から大雨予報… 午前中は天気も持つってことで、半日で終わる取っておきのマイナースポットへ行くことにした。
田代川は屋久島東部にある小さな沢で、知らなければ完全に素通りしてしまう本当に小さな沢。
どうやらこの川の河口から県道までの区間(1.2km程度)は暗く陰鬱ながらも楽しいゴルジュが続いているという。
田代海岸には枕状溶岩なるものがあるという、正直普通の海岸に見えたが ジオ的には貴重なものなのだろうか
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田代川の河口 水量は少ない 対岸には布団を敷いてごろ寝している夫婦と子供がいた、我々の話し声で起こしてしまった様だった
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いや暗いのなんの! 沢を囲むトンネルの様に常緑樹の森が光を遮っている 今は晴れているがすぐに雲が覆い僅かな陽も注がなくなるだろう。
うわ〜しょっぱなからちょっと不気味だな と思いながらてくてく進むと足元を巨大なニョロニョロが通過した えっ!?と思ったが正体はオオウナギだ
人生初のオオウナギ遭遇 俄然テンションが上がり初めて来た。
間も無く、両岸が不気味な壁に覆われると前方に倒木ダムの詰まった長い淵 早速20mほどの泳ぎだった。
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その先にあるチョックウッドの3m滝 泳いで左から上陸して簡単に巻く
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暗すぎる廊下状の淵 半分くらいは足がついた気がする ちなみに写真では判別出来ないとけれど水質は良く、透き通っている。
上流に排水の流入もないはずなので飲み込んでも問題ないだろう、ただ県道から流れてくるゴミがたまに目に入ってしまう。
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一人だったら絶対帰るよねと仲間と話しながら、不気味すぎる淵を泳いでゆく この辺で二匹目のオオウナギに遭遇した。
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淵の先には5mの滝が落ちている、右壁に上陸して普通に登れた 上陸が滑るのでたわしは欲しい。
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泳ぎからの3・4m程度の滝が連続し楽しめる。
昨日の淀川とは全く正反対の様な沢だが、小さな島でこれほど真逆の性質を持った沢を楽しめると考えるとやっぱり屋久島はすごい。
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唯一の核心部となる6m滝 大きく底なしの釜が不気味極まりない(笑) 周囲を高い岩盤に囲まれ巻きは厳しい。直登も側壁に弱点はなく流水部を登るしかない様だ
滝登りの得意なM氏がスイ〜と滝に近づきスッと登ってしまった…
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簡単に登って行ったので、俺でも楽勝?と泳いで近づくもののなかなかの水圧とシャワー
上陸できたものの あか〜ん登れ〜ん と叫びロープを要求 人には得手不得手があるのが常だ 断言するが、自分はクライミングのセンスが糞ほどない。
それでいて向上心もないのでタチが悪い、仲間たち 精一杯応援するから登っておくれ…
滝に揉まれる筆者 ちなみにこの滝は滑りが少なく傾斜もそれほど強くない 水量が並の日なら自分以外快適に登れると思う。
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ゴボウで登りきり見下ろす
左岸の岩に立派なラペルステーションが作られていた キャニオニングツアーでも使われる沢なのだろう。
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続く4m滝は左壁の上陸がヌメって難儀するが、上陸してしまえば簡単に登れた M氏は上陸に難儀していたので紐を差し出す
これでプラマイゼロだ 人には得手不得手がある協力していきましょう(笑)
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滝の連続を超えると谷は少し開けるが相変わらず暗い この辺で三匹目のオオウナギに遭遇 オオウナギは滝を超えて上流にも生息するようだ。
自分の登攀力はウナギ以下だということが証明された。
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県道の橋が見えてきた頃、3mほどの滝が淵の奥に現れた ここは右壁に上陸しバンドから通過した。
橋をくぐり、その先も滝が続いていたが雨の降る前に切り上げたかったのでここで終了。
心無い人たちが投げ捨てたゴミが散乱する斜面を登りきり県道へ出た。海からここまで2時間ちょっと 半日しか天気が持たない場合とかには取っておきのスポットだ。
曇りの日でも楽しめるが、晴れた日はもう少し明るい雰囲気で思いっきり遊べるでしょう。
一本南を流れる平地川(せいじご)も同じ様な雰囲気の沢らしい。